研究課題/領域番号 |
62410017
|
研究種目 |
一般研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
科学教育
|
研究機関 | 放送教育開発センター |
研究代表者 |
藤田 恵璽 放送教育開発センター, 研究開発部, 教授 (60021317)
|
研究分担者 |
小町 真之 放送教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (20178354)
福田 滋 放送教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (50181269)
赤堀 正宜 放送教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (00167826)
伊藤 秀子 放送教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (00108052)
菊川 健 放送教育開発センター, 研究開発部, 教授 (80056001)
|
研究期間 (年度) |
1987 – 1989
|
キーワード | 放送教育 / 番組分析 / 視聴学習 / 眼球運動 / 視聴テスト / 視点分析 / 提示効果 / 画像コミュニケ-ション |
研究概要 |
放送大学の番組を編集して、映像、文字、音声の多様な組み合わせの提示効果を調べる視聴テストを開発し、それらの再生・再認の正反応率を比較した。正反応率が高丸条件は単一な情報チャンネルによる提示よりも複合したチャンネル提示を用いること、場面や内容に対する関心度が高く、登場人物に対する同一視が起こるときであることなどが示された、番組に対する一般的評価は再生得点が平均に達するまでは得点と正の相関をもって増大し、平均以上では一定の評価が定まることが明らかにされた。さらに、送り手に生じる提示時間の分布が受け手側に生じる反応時間の分布と同じ理論的分布(複合指数分布)でとらえられ、両者の間に共通な情報伝達の原理が潜在的に働いていることを示唆するものとして注目された。 視聴中の眼球運動を調べてみると視点は映像・音声の情報源に集中すること、動画では画像の動きに制御され、静止画では個人の見方によって変動することが示された。テスト項目に対応した映像の箇所を少なくとも一度は見ていること、視点と再生・再認との関係は一義的でないことが示された。また、映像、文字、音声の提示順序と眼球運動との関係では、映像が視点を誘導し、そこに音声が加えられるような構成がしばしば用いられており、これが効果的提示の一つであることもわかった。 情報の運び手であるメディアと送り手である番組と受け手である視聴者の三者間の相互作用の中で効果的な学習法を考えることの重要性を指摘した。映像メディアとモデリング研究について概観し、メディアの特性と学習過程との関連について論じた。また、視聴学習における提示情報とその処理よりに関する要因を詳細に分析し、視点の動きと入出力情報の分析から、視聴覚情報処理のパタ-ンを抽出する可能性が示唆された。
|