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1987 年度 実績報告書

DUMAND(探海を利用したミューオン・ニュートリノの観測)第2期計画

研究課題

研究課題/領域番号 62420004
研究機関東京大学

研究代表者

大橋 陽三  東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (80022599)

研究分担者 小早川 恵三  神戸大学, 教養部, 教授 (00031287)
北村 崇  近畿大学, 理工学総合研究所, 教授 (10013426)
三井 清美  東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (80013340)
岡田 淳  東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (90013341)
キーワード深海 / 生物発光 / 超高エネルギーミューオン / 水チェレンコフ
研究概要

DUMAND計画の実現性を検討する為,full stringの1/3規模のチェレンコフ光観測装置(Short Protorype String)を完成させ,DUMAND Siteで洋上実験を行った. この実験では観測装置の各種測定器の性能テストと深海環境の各種パラメータの測定を行い,又宇宙線ミューオンによるチェレンコフ光の検出を試みた. SPSは7台の光検出器,2台の発光器及び1台の海洋観測器を備えた観測装置である. 光検出器のセンサーは15吋口径の光電子増倍管で,7台を5m間隔で配置した. 発光器は光検出器から出力される信号のタイミング及び波高値の較正に用いる. 海洋観測器は海水の各種パラメータ(温度・塩分・深度・流速)の測定,ストリングの状態(回転・傾向・加速度)の監視などを行う. 観測装置全体の長さは70mあり,洋上で揺れが少なく作業性に優れた半没水型双胴船を使用した.
1987年秋オアフ島及びハワイ島沖の深海で観測装置を降ろして運転し,2000mから4000m深さまで500m毎のデータを収集した. 海水をリターンに使う送電・電力線に重畳する低速通信・光ファイバーによる高速データ転送など装置は順調に働いた. 反面,一部の水中コネクター及びファイバーケーブルのスプライス部に若干の問題点があった. この実験で得られたデータの解析は目下進行中である. ストリングの揺力は予想通り少く,加速度は0.05g以下であった. 生物発光と見られる信号は深さと共に減少し,1光子レベルでの頻度は4000m深さでK40からの規待値の約2倍であった. 複数個の光検出器の同時計数により又それらの信号の大きさと時間差から宇宙線ミューオンの信号を検出できる見通しが立った. 他方,15吋光電子増倍管の時間性能の改良及び光検出器用DCーDCコンバーターの改良を行っている.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] T. Nakatsuka et al: Proc. of 20th Inter. Cosmic Ray. Cont., Moscow. 6. 261-264 (1987)

  • [文献書誌] Y. Minoricawa et al: Proc. of 20th Inter. Cosmic Ray Cont., Moscow. 6. 309-312 (1987)

  • [文献書誌] T. Kitamura: Proc. of Inter. Sym. on Underground Physics, Bakson.

  • [文献書誌] 大橋陽三: ICR報告. 5. 76-88 (1987)

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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