研究課題/領域番号 |
62420005
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核・宇宙線・素粒子
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山田 作衛 東京大学, 原子核研究所, 教授 (70011658)
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研究分担者 |
徳宿 克夫 東京大学, 原子核研究所, 助手 (80207547)
石井 孝信 東京大学, 原子核研究所, 助手 (90134650)
浜津 良輔 東京都立大学, 理学部, 助手 (20087092)
二宮 正夫 東京大学, 原子核研究所, 助教授 (40198536)
奥野 英城 東京大学, 原子核研究所, 助教授 (10013400)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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キーワード | 電子・陽子衝突 / HERA / ZEUS / ハドロンカロリーメーター / 高圧電源 / 半導体検出器 / 並列処理型トリガー |
研究概要 |
電子・陽子衝突装置による素粒子実験は、いわばレプトン・クォーク衝突実験であり、レプトンやクォークの内部構造、近距離における両者の相互作用を探る上で新しい情報をもたらす。従来試みられた例はなくHERAが最初の装置であり、加速器技術とともに、実験遂行上も測定器とデータ取得用エレクトロニクスに新しい課題がある。例えば、荷電流弱反応に際して終状態では電子がニュートリノになるため、現象再構成のために高精度のハドロンカロリーメーターが必要になる。また、ビーム電流を大きくするために、パンチ数が多く、間隔が96ナノ秒しかない。このためトリガーやデータ取得に並列処理の手法が取られた。 本研究は電子・陽子衝突の研究を進めるためZEUS測定器の設計に伴う開発研究、量産試験と建設を主目的とした。具体的研究テーマは次のとおりである。 1)ハドロンカロリーメーター用シンチレーター材料の対放射線試験 2)吸収材によるe/h比のコンペンセーションの検討 3)直流変換タイプの高電圧電源の開発による省エネルギー化 4)新しい磁場遮蔽用材の試験と量産 5)多数の光電子増倍管の性能試験と較正 6)半導体検出器による電子識別系開発と製作 7)並列処理型初段トリガー回路の開発と製作、同ソフトウェアの開発 以上の研究に基づき建設された測定器は予定通り完成した。HERAがビーム衝突を開始して以来正常に稼動し、予想された性能を示している順次物理結果が得られている。
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