研究分担者 |
田中 正義 神戸常盤短期大学, 助教授 (70071397)
藤原 守 大阪大学, 核物理研究センター, 助手 (00030031)
板橋 隆久 大阪大学, 核物理研究センター, 講師 (20112071)
鹿取 謙二 大阪大学, 理学部・原子核研究施設, 教授 (20013485)
近藤 道也 大阪大学, 核物理研究センター, 教授 (90028100)
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研究概要 |
今年度に行った研究の準備, 得られた新たな知見及び成果について述べ最後に今後の研究予定について述べる. 昨年度から, 主として偏極^3Heの生成テストをめざして, ECR重イオン源(2.45GHz)及びそのビーム引き出し系・分析系の設計・製作を行った. ヘリウムガスによる性能テストを行った結果, 300μA以上のイオンビーム(大部分はHe^<1+>と思われる)が得られる事が判った. 又, 注目しているHe^<2+>イオンとしては約1μAが得られたので, 一応He^<2+>のアルカリ元素との価電スピン変換反応のテストに使えそうであることがわかった. 一方これと平行してアルカリ元素を偏極させる為のレーザー光ポンピングの準備が進められている. 光ポンピング用レーザとしてはリング色素レーザが, アルカリ元素の偏極のモニターとしては, 広帯域色素レーザが用いられ, これらの色素レーザのポンピングの為にそれぞれ1台ずつ合計2台の5Wアルゴンイオンレーザが準備されている. これらのレーザ系を1m×1.5mの防振台に置いた. イオンレーザーの冷却のため熱交換器が設置された. リング色素レーザのモードホップによる色素レーザーの周波数の不安定さを除く為に, パーソナルコンピューターを用いた波長安定器を設計製作し調整を始めた. 今後は, ECRイオン源部の分析系より下流の設計・製作を行い, 入射イオンとアルカリ元素との価電交換断面積の測定, アルカリ元素の光ポンピング及びそのモニターリング, 超微口相互作用により入射イオンの核偏極化の実現等を調べる予定である.
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