研究課題/領域番号 |
62420007
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小方 寛 大阪大学, 核物理研究センター, 教授 (30025324)
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研究分担者 |
田中 正義 神戸常盤短期大学, 助教授 (70071397)
鹿取 謙二 大阪大学, 理学部, 教授 (20013485)
藤原 守 大阪大学, 核物理研究センター, 助手 (00030031)
板橋 隆久 大阪大学, 核物理研究センター, 講師 (20112071)
近藤 道也 大阪大学, 核物理研究センター, 教授 (90028100)
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キーワード | ECRイオン源 / プラズマ / 光ポンピング / 緩和時間 / 核偏極 / スピン荷電変換反寛 |
研究概要 |
前年度に引続きECRイオン源とレーザー光ポンピングを用いた偏極重イオン源のR&Dを行った。我々は第I段階として^3Heイオンを核偏極させることを試みた。ECRイオン源として経費の点から、2.45GHz一段式を採用した。今回製作したECRイオン源についてHeガスを使ってHe^<++>の高収率化の条件を捜した。我々は定常的に3eμA以上のHe^<++>が得られることが判った。次にレーザー光ポンピングによるNaガスの原子偏極に関してはファラデイ回転角を測定することによりNaの偏極度及びNa濃度を測定した。Naの到達偏極度をできるだけ大きく保つためには、壁と偏極Na原子とのスピン緩和時間を長くすることが肝要である。そのためにいろいろな壁物質を用いてNaの偏極度が測定された。その結果壁物質として珪素の化合物であるドライフィルムが優れており3kGの外部磁場中で、約150mWのレーザー強度で50%以上の偏極が達成されることが判った。現在までの所、偏極したNa原子と入射イオンとのスピン荷電変換反応による^3He核偏極の生成まではいっていないが、^4Heを用した予備測定結果から、20keVHe^<++>のNa原子との荷電変換反応の結果約100nAのHe^+が得られた。この値から入射He^<++>イオンの約10%がHe^+に変換されることが判った。
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