研究分担者 |
村山 千寿子 東京大学, 物性研究所, 教務職員 (80174316)
高橋 博樹 東京大学, 物性研究所, 助手 (80188044)
斉藤 軍治 東京大学, 物性研究所, 助教授 (40132724)
家 泰弘 東京大学, 物性研究所, 助教授 (30125984)
八木 健彦 東京大学, 物性研究所, 助教授 (20126189)
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研究概要 |
1. 低温超高圧下での電気・磁気測定とX線回折を同時に行い得る装置の設計を綿密に検討し,本年度は電気・磁気測定用低温超高圧発生装置の部分を製作した. 圧力発学部にキュービック・アンビル及びピストン・シリンダーを使用可能にするためその制御は大型微量ポンプを採用した. 低温用キュービック・アンビルは本研究が世界で初めてであるので設計と材料の検討にかなりの時間を費したが,完成し,現在性能のテスト中である. 2. 超高圧下での測定用試料の作成は酸化物高温超伝導体を中心として大いに進んだ. 今年度は特に酸化物超伝導の基礎的な性質を調べることに主力をそそぎ,従来用いてきたクランプ型高圧発生装置で低温高圧下での超伝導転移温度の圧力効果の実験とダイアモンド・アンビルを用いて格子定数の圧力効果の実験を行った. LaーSrーCuーO系は約35KにTeをもち,従来の超伝導体に比較して異常に大きな圧力効果を示した. しかも異方的な応力に対してTeが敏感であることと明らかにした. 約95KにTeをもつYーBaーCuーO系はLa系程圧力に強くは依存しないが,Teは圧力下で上昇することが明らかになった. 両方の系とも構造的にCuーOの二次元平面が超伝導に関与していると思われているが,格子定数は圧力に対して等方的に縮むことを見い出した. 構造と超伝導との関係を超高圧下で調べる準備として二次元平面のCuーOのみを含む物質La_2SrCu_2O_6系及び一次元CuーO鎖のみを含むSr_2CuO_3の試料合成を行い,まのキャラクタリゼーションを一気圧下で評価した. 又極く最近発見されたBiーSrーCaーCuーO系についても試料合成とTcについての圧力効果を調べ,超伝導機構の本質はYーBaーCuーO系と同じであることを指摘した. 酸化物以外の試料についても各分担者は超高圧下の測定用に準備している.
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