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1987 年度 実績報告書

拡散場で成長する界面パターンの普遍性とその安定性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 62420010
研究機関東北大学

研究代表者

沢田 康次  東北大学, 電気通信研究所, 教授 (80028133)

研究分担者 宮野 健次郎  東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (90167677)
キーワード針状成長 / 横枝生成機構 / 金属葉 / 単分子膜樹枝状結晶 / フラクタル
研究概要

拡散場で成長する界面パターンの代表として結晶成長が挙げられる. 成長結晶形態は過冷却度△が小さい時は針状成長, △が増大すると横枝が現われ始め樹枝状成長となる. この研究の目標として設定したのは, (1)針状成長の場合, 成長先端の曲率半経と成長子度の関係がセルの厚さを変化させたときにどの様に変るか?(2)横枝生成の機構は何か?(3)規則的な樹枝状成長とフラクタル的な不規則成長はそれぞれどの条件の違いで生じるか?であった.
(1)の問題に対しては, 厚さ可変のセル成長セルを作って観測した. 現在迄の結果は10μから50μ迄の厚さの間では, それと無関係に先端の成長速度は先端の曲率半経の二乗の反比例すること, この比例定数も厚さに無関係の可能性があることを示した. (2)の問題に対しては, 2つの可能性が考えられた. その1つは先端による非線形的ノイズ増巾の機構で, このことを検証するために先端から横枝発生点までの距離を過冷却度の関数として求めた. データがこのモデルを裏づけるか目下見当中である. 第2は成晶固体相が上下のガラス面にぬれる場合である. この時は先端が振動しながら成長するが, この振動数がセルの厚さにどの様に依存するかを測定中である. (3)の問題に対しては硫酸亜鉛水溶液の電気分解によって陰極に成長する金属葉の形態がイオン濃度と電解電圧によってとる様々な形態を研究した. 特に電解が低い場合はフラクタル, 高い電圧では樹枝状, イオン濃度が高いと横枝は成長せず, イオン濃度が低いと横枝が伸び易いことが判明した.
なお, 水の上に展開したジアセチレンを結晶化させ, 重合させて蛍光顕微鏡で観察すると成長条伴によっては単分子膜の樹枝状結晶が成長することがわかった. この条件を把握することにより広い膜の単結晶化条件をつかまえることが可能になり, 物性伊デバイスの両面にとって興味あるテーマを提供する.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Mika Sato; Yasuji Sawada: Developmental biology.

  • [文献書誌] Hiroshi Shimizu; Yasuji Sawada: Developmental Biology. 122. 113-119 (1987)

  • [文献書誌] Hiroshi Ando; Yasuji Sawada: IEEE Transactions on Biomedical Engineering.

  • [文献書誌] Hiroshi Kondoh; Yasuji Sawada: Physical Review A.

  • [文献書誌] K. Miyano; M. Veyssie: Journal of Chemcal physics. 87. 3153-3155 (1987)

  • [文献書誌] 森啓,宮野健次郎: 電子情報通信学会技術研究報告. OME87-22. 11-16 (1987)

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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