研究分担者 |
山本 達人 東京大学, 理学部, 助手 (90182633)
林 幹治 東京大学, 理学部, 助教授 (60011730)
飯島 健 東京大学, 理学部, 助教授 (70011624)
玉尾 〓 東京大学, 理学部, 教授 (50013636)
小口 高 東京大学, 理学部, 教授 (40011457)
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研究概要 |
極域多点観測のデータを利用した解析として, オーロラのグローバルな出現の様相, 脈動型オーロラのドリフトからの磁気圏電場の推定, Pc5波動に伴うオーロラの変動, IPDP型地磁気脈動の出生倹域のダイナミックス, 昼測のオーロラに伴う脈動バーストなどの研究を行った. Pc5波動に伴うオーロラ現象については, 10秒程度の周期を持つ脈動型オーロラの出現パターンがPc5によって変調される複雑な降下電子の周期変動として観測されることが, 新しい知見として得られる. Pc5の励起には, 磁力線の共鳴が重要な役割を持つことは確かなこと考えられるが, 電子降下の機構については, 従来の共鳴理論のみでは説明できない. 30以上の観測点で得られたデータの解析から, IPDP脈動の発生領域の動きや空間的スケールは, 従来のモデルでは説明できない複雑な発達過程を示することが明らかになった. これにより, ULF帯波動の発生機構の研究には,広域観測が不可欠であることが示された. 衛星データの解析では, 北向き惑星間磁場に対する沿磁力線電流(FAC)の応答, 磁気圏尾部プラズアシートの境界層に流れるFACの様相と静止軌道付近で観測されるFACとの関連, 静止衛星高度における磁場変動とオーロラ出現との関連性, 圧縮性Pc5波動の偏波特性のなどが調べられた. ISEE1/2のこれまでのFACの解析結果は, 主にプラズマシート境界層のローブ測のスケールの小さいFACの特性を示し, 平均的なFACは午前測では, 電離圏へ流れ込み, 夕方測では流れ出す方向であり, 低高度衛星で検知された電流系と矛盾しない結果が得られた. また, 遠地点8.8ReのAMPTE/CCE衛星データを持つ. Johns Hopkins大学応用物理研究所のグループと共同研究によるULF波動や磁気圏嵐の解析が軌道に乗りつつある.
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