研究課題/領域番号 |
62420013
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
國分 征 東京大学, 理学部, 教授 (00011502)
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研究分担者 |
三浦 彰 東京大学, 理学部, 助手 (20126171)
林 幹治 東京大学, 理学部, 助教授 (60011730)
飯島 健 東京大学, 理学部, 助教授 (70011624)
玉尾 孜 東京大学, 理学部, 教授 (50013636)
小口 高 名古屋大学, 空電研究所, 教授 (40011457)
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キーワード | オ-ロラ / 磁気圏プラズマ波動 / 沿磁力線電波 / 磁気圏・電離圏結合 / 磁気圏嵐 / 地磁気脈動 |
研究概要 |
この研究の一つのテ-マとして、多点観測や衛星観測などで得られた多量のデ-タの処理・解析の効率化を図るためワ-クステ-ションの整備を進めてきたが、この結果としてオ-ロラ画像処理、波動の回転スペクトル処理などのソフトウェアが開発された。これらの活用により、昨年2月に打ち上げられた[あけぼの]衛星のデ-タの解析が順調に進められている。UVオ-ロラ撮像により得られたデ-タの解析では、磁気嵐時に低緯度側に広がったオ-ロラオ-ヴァルのグロ-バルなパタ-ンが捉えられ、緯度55〜60°付近から始まるオ-ロラ嵐の開始・発達の様相が初めて観測された。また、サ-チコイルを用いた磁場変動観測では、深プラズマ圏の赤道域において初めて3成分計測に成功し、磁気緯度±10°、地球半径1.5ー2.5倍の赤道領域においても、イオン旋回周波数付近に複雑なスペクトルを持った波動が存在することが明かとなった。最も特徴的なものは、多くの狭いバンドスペクトル構造を持つものである。これらは、プラズマ圏の下部において励起される可能性も否定できないが、局所的な旋回周波数によらないバンド構造から考えて、リングカレント領域で発生したイオンバ-ンスタイン波が伝播してきたと考えられる。磁気圏におけるULF波動の研究では、デ-タ解析だけでなく、理論的な面でも研究が進み、圧縮性波動の成因としてバル-ニング不安定性が有力な発生機構であることが示された。オ-ロラ嵐の発達過程について、高感度TVを用いた解析から、南北に伸びるア-ク状のオ-ロラの発達がオ-ロラ嵐の中心領域の特徴であり、このオ-ロラの発達と静止衛星軌道付近で観測されるエネルギ-分散のない電子フラックス変動と対応し、分散を伴う電子フラックスの増加は、脈動型オ-ロラの出現領域と対応することがわかった。
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