研究課題/領域番号 |
62420015
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
小玉 一人 高知大学, 理・地学, 助教授 (00153560)
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研究分担者 |
前田 晴良 高知大学, 理・地学, 助手 (10181588)
田代 正之 高知大学, 理・地学, 教授 (30117014)
小澤 智生 名古屋大学, 理・地球科学, 助教授 (80037233)
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キーワード | 超電導磁力計 / 和泉層群 / 古地磁気層序 / 上部白亜系 / 下部白亜系 / 全自動測定システム |
研究概要 |
昭和63年1月末に、米国2G社製超電導磁力計が納入され、直ちに稼動し基礎測定実験を行なった。当初、磁力計のエレクトロニクス部分に若干の問題があり、約2ケ月間の改修期間を必要としたが、平成元年3月現在、順調に稼動している。自動測定のためのソフトウェア開発は完了し、これまでに採取した岩石試料の測定作業中である。今年度までに本邦上部白亜系の古地磁気層序は、四国和泉層群を中心にほぼ完了し連続性の良い古地磁気層序を得ことができた。その結果、松山市東部、阿讚山地東部、淡路島南部の計3地域から逆帯磁層準を見出し、それぞれ上部白亜紀のchron33r、chron32r、及びSubchron32.1rに対比することができた。従って、四国和泉層群は全体として、chron33rからchron32までの約1千万年の間に堆積したことになり、その堆積速度は年間0.7〜1.0cmという極めて速いものであることが分った。 一方、下部白亜系は、北海道中軸帯の代表的層準の試料採取を修了し、現在測定中である。また、昭和63年7月から8月にかけて、中国華北地方の中・古生層の予備調査を行ない、本邦の同時代地層群との比較研究作業に着手した。 これらの野外調査研究の他に、古地磁気測定システムの一層の自動化を行なった。これは、交流消磁装置を超電導磁力計と直列に連結させたシステムであり、単一の測定試料を入れ替える必要無しで、消磁と測定のサイクルを繰り返すことができる。この結果、信頼性の高い古地磁気記録を極めて短期間に得ことができるようになった。平成元年度以降は、この全自動測定システムを用いて、大量の試料を測定していく予定である。
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