研究概要 |
研究計画に基づき, 研究を行った成果は次の通りである. 1.超音波顕微鏡に小型疲労試験機およびマイクロコンピュータを連動させ, 疲労負荷中の損傷の直接観察, データ解析を行う為の予備的調査・実験を行っている. 2.3層乃至多層のGFRP, CFRPの疲労過程を, 暗視野照明法, 切断法, 端面レプリカ法などで観察を行い, 端面の損傷と内部損傷との相似・相関性検討, 内部損傷の特定などを行いつつある. 3.内部損傷と剛性・残留強度との相関性を解明しつつある. 4.損傷の確率的定量化についても, 研究を進めている. 5.確率量として表された損傷に基づき, 劣化過程を示す解析モデルを捜索しつつある. 今後は, 次年度以降, 上述の各項目について更に研究推進を計り, 当初の目的としている, 微視的・直接的に内部累積疲労損傷を直接システム化した超音波顕微鏡により, 統計的処理を行い, 微視力学観点から各種損傷の影響を把握して, 累積疲労損傷の定量評価に至るまでの研究成果を追求する予定である.
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