研究分担者 |
新美 智秀 名古屋大学, 工学部, 助教授 (70164522)
山下 博史 名古屋大学, 工学部, 助教授 (40111835)
山下 新太郎 岐阜大学, 工学部, 助教授 (20023236)
藤田 秀臣 名古屋大学, 工学部, 教授 (10023136)
中村 育雄 名古屋大学, 工学部, 教授 (00023127)
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研究概要 |
(1)アンチスト-クス・ラマン分光(CARS)による温度計測;平成2年度までに,YAGレ-ザ,色素レ-ザ,分光器,マルチチャンネル測光システムから構成されるCARSシステムを用いたN_2のQー枝ブロ-ドバンドCARSによる温度計測法を確立した.また,空間分解能を向上させる目的からレ-ザ光を交差させるBOXーCARS型の光学系を採用した.このシステムを純窒素プラズマジェット内の温度計測に適用した.このプラズマジェットは,比較的低圧なためCARSスペクトルのラマン線幅への圧力広がりの依存性を無視し,ドップラ-広がりのみでラマン線幅を近似する方法を提案し,良好な結果が得られた.また,ブラズマジェット内の温度計測から衝撃波を確認することができた. (2)レ-ザ誘起けい光(LIF)による流れ場の状態量の計測;平成2年度までに,けい光強度が励起される基底電子状態の回転準位に依存する分子の割合に比例し,さらにこの割合が温度に強く依存することに着目し,波長の異なる2つのレ-ザ光の波長によるそれぞれのけい光強度の比から温度が計測できることを可能とした.この計測法を超音速自由噴流の流れ場に適用し,ある吸収線の組み合わせで計測温度が理論値とよく一致することを確認した.また,高感度ビジコンカメラとレ-ザシ-トの使用により,流れ場全体の温度分布を画素単位で計測することを可能にした. (3)モンテカルロ直接シミュレ-ション法の混合気体流への適用;平成2年度までに,混合気体流へモンテカルロ直接シミュレ-ション法を適用し,対向する超音速自由噴流による質量分離効果を調査した.その結果,質量分離効果の上流圧力への依存性が明らかとなり,その最適値を提案した.また,混合比に関する分離効率も明らかとした.
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