研究概要 |
初年度であるため,ロボットなどの機械システムを知能化するために必要と考える要素技術のいくつかの開発を試みた. (1)知能移動機械システム…最近にやって,原子力発電プラントの保守点検,段差のある環境を歩行しなければならない防災・消火作業などを目的とする四定歩行ロボットの実用化への要求が高まってきた. 本研究では,動歩行する四足歩行ロボット「COLLIEー2」を作成し力学と制御について詳細な検討を行った. 四足動歩行には,Trot(トロット),Pace(ペース),Bound(バウンド)の三つの基本パターンがあるが,本年度はトロットとペースについて研究した. 犬などの効物はこれをたくみに使い分ける. ロボットにおいては,歩行の安定性,消費エネルギ,速度の3パラメータに基づいて歩行形式を選択するのは有効であることなどが分って来た. (2)知能ロボット用ソフトウェア・・・ロボットが作業をくり返している内に,レベルがひとつ上のオペレーションを知識として獲得するというような学習機能を考えてソフトウェア開発を行っている. 一方,知能ロボット制御用ソフトウェアをオブジェクト指向言語(SmallTalk80)で作成する試みを行った. 構造の異なるロボット(直角座標型と対関節型)同じ作業をさせるとき,従来の言語では全く別のプログラムを作成する必要があるが,オブジェクト指向言語では,ごく僅かの変更で済むことなどが確かめられた. 来年度は更に,この方針で研究を進めてゆく計画である.
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