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1989 年度 実績報告書

船体縦強度設計規準の再検討

研究課題

研究課題/領域番号 62420037
研究機関東京大学

研究代表者

大坪 英臣  東京大学, 工学部, 教授 (20011132)

キーワード船体構造応答 / 非線形動的応答 / 船体縦曲げモ-メント / 船体縦強度 / サギングモ-メント / 国際統一規則 / せん断力分布
研究概要

大波高波浪中の船体構造応答に次の3つの非線形性が考えられることは良く知られている。1)船体断面の上下運動に対する流体力係数の非線形性。2)船底露出後のスラミング。3)船体が弾性であることによる振動現象(ホイッピング)。ここで2)および3)による非線形性は各船ごとならびに海象条件に固有の特性であり、船底と波面の相対速度、相対角度接触面積などの条件が少しでも異なるとその大きさが著しく変化する。したがって設計規準においてこれら2)、3)の非線形を個別に考慮する事は物理的にも現実的にもなじまない。むしろこれらの非線形性は安全係数および船首部の局部的な補強でカバ-することが望ましいと考えられる。そこで本年度は1)の非線形性を設計規準に取り入れるため、コンテナ船、タンカ-といった異なる船型に対する非線形動的応答シミュレ-ションを行った。その結果、1)の非線形性によりコンテナ船のような痩せた船ではサギングモ-メントがホギングモ-メントより大きくなることが明らかになった。この結果は実験計測からも確認された。また、せん断分布に関しても同様のシミュレ-ションを行い実船との比較を行った。以上の結果に対し統計的処理を行うことにより、10^<-8>の発現確率における船体縦曲げモ-メントの値を求めた。この結果はIACSに対する縦強度に関する国際統一規則の日本案を提出際の基礎デ-タの1部となった。この日本案は国際基準として承認され、さらにせん断強度についても1991年4月末までに各国船級協会において新提案規則が一斉に実施される運びとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hideomi OHTSUBO,Takao KUROIWA: "Non-Linearity in sagging Moment and Shear Force of Fine Ship" 日本海事協会英文技報. 7. 1-10 (1989)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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