研究課題/領域番号 |
62420041
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
青山 博之 東京大学, 工学部, 教授 (80010669)
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研究分担者 |
田才 晃 東京大学, 工学部, 助手 (40155057)
細川 洋治 東京大学, 工学部, 助手 (60011235)
小谷 俊介 東京大学, 工学部, 助教授 (30133101)
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キーワード | 鉄筋コンクリート柱 / 水平2方向地震力 / 軸力ー2方向曲げの相互作用 / 立体骨組 / 弾塑性挙動 / 隅柱試験体 / 変動軸力 / 横補強筋 |
研究概要 |
本年度の研究計画では縮尺1/4(小型)試験体4体と縮尺1/2(中型)試験体3体の実験を計画したが、小型試験体の実験結果を検討した結果、高軸力下における柱の挙動を調べる必要性があること、中型試験体に高軸力を加えるには試験機の容量を越えること、拘束筋をバラメータにして数を多くした小型試験体で実験する方が有意義であること、等を勘案し、中型試験体の代りに小型試験体5体の実験を行なうことにし、年度内に実験を完了する準備をしている。 本年度の最初の4体の試験体はすべて同一形状(200×200×570mm)の柱で、基礎を有する片持ち型とし、横補強筋の径、間隔、量をパラメータに2対を製作した。柱の主柱は8ーD10に加えて、断面中央にD25の芯鉄筋を配して高軸力あるいは変動軸力における挙動を調べた。同配筋力の対となる試験体のうち、1体には高層建物の1階内柱の想定した定軸力(N=0.3FcD)で、他の1体には隅柱を想定した変動軸力(N=0.3±0.2FcbD)で、2方向水平繰返し加力を行なった。隅柱試験体では軸力が大きくなると2方向曲げとの相互作用により、隅柱角部で高さと方向に広い範囲にコンクリートの圧壊が見られた。内柱と隅柱の試験体とも部材角1/25まで安定した復元力特性を示した。しかし、隅柱試験体では高軸力になるに従い軸方向変形蓄積し、設計上十分に検討する必要性を示唆した。試験体に配筋した横補強筋は十分であり、横補強筋による差は顕著には認められなかった。 水平2方向地震力が同時に作用する場合について、鉄筋コンクリート造立骨組の柱の軸力ー2方向曲げの相互作用を考慮した弾塑性地震応答解析のプログラムを開発し、簡単なモデルに対する検証を終了した。
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