研究課題/領域番号 |
62420044
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
平野 賢一 東北大学, 工学部, 教授 (10005209)
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研究分担者 |
小野寺 幸雄 東北大学, 工学部, 助手 (20005292)
藤川 辰一郎 東北大学, 工学部, 助手 (50005344)
飯島 嘉明 東北大学, 工学部, 助手 (70005411)
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キーワード | 相互拡散 / 反応拡散 / 中間相 / 金属間化合物 / 層成長 / 活性化エネルギー / Ti合金 / 窒化アルミニウム |
研究概要 |
1.二、三の2元系Ti合金について、反応拡散におけるβーTi相の層成長の活性化エネルギーはβーTi相の相互拡散の活性化エネルギーとβーTi相の濃度巾の温度依存性に起因するみかけの活性化エネルギーとの和に等しいことを前年度に見出したが、更に多くのTi合金およびZr合金について実験を行なった結果、すべての場合に成立することがわかった。2.9種類の2元系βーTi合金(TiーCr、ーPd、ーCu、ーAg、ーGa、ーIn、ーSi、ーGe、ーSn)について相互拡散の実験を広い温度範囲にわたって行ない、相互拡散係数の濃度依存性を零に外挿してβーTi中のこれらの原子の不純物拡散係数を決定した。これらの不純物拡散係数のアレニウス・プロットはいずれもβーTiの自己拡散係数のそれと同様に著しい曲りを示し、これらの不純物拡散に対しても母格子Tiのフォノンのソフト・モードの寄与が大きいことがわかった。3.固体Nbと液体CuーSn合金との拡散対を長時間拡散させてNb_3Sn金属間化合物層を成長させた。この層は混粒からなり、小さい結晶粒は10μm程度であったが、このNb_3Sn中の放射性トレーサー^<113>Snの拡散実験をイオンビーム型スパッタ・マイクロセクショニング装置を用いて行ない、体拡散係数を得ることにはじめて成功した。Snの拡散係数の温度依存性から得られた活性化エネルギーはA15型金属間化合物についての従来のデータと比較して妥当な値であった。4.窒化アルミニウムとMoとの反応拡散の実験を前年度に引続き行なった。接合ソルダーとしてはTiーCu液体急冷箔が最も適することがわかった。EPMAを用いて接合ゾーンの濃度分布を測定した結果、若干の化合物相の生成が認められた。
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