研究課題/領域番号 |
62430005
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
加藤 肇 神戸大学, 理学部, 教授 (60030780)
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研究分担者 |
石川 潔 神戸大学, 理学部, 助手 (00212837)
馬場 正昭 京都大学, 教養部, 助教授 (80189729)
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キーワード | レ-ザ- / ドプラ-フリ- / 分子線 / アルカリ金属 / 高分解能 / 分光 / 前期解離 |
研究概要 |
1)^<23>Na^<39>K分子のB^1Π-X^1Σ^+遷移について、ドプラ-フリ-レ-ザ-分光法の一つであるレ-ザ-偏光分光法を用いて研究し、B^1Π状態とc^3Σ^+状態間の摂動状態を解明した。 2)衝突の影響の無い条件下で実験するためCs_2分子の分子線を作成し、これに単一モ-ド波長可変レ-ザ-を照射して、励起分子からの発光と解離原子からの発光を別々に検知しつつ、励起スペクトルを測定した。これにより、C^1Π_u状態がc^3Σ^+_u状態との摂動により前期解離する機構を明らかにした。 3)Na_2分子の強く相互作用しているA^1Σ^+_u状態とb^3Π_u状態のいくつかの準位において超微細構造を観測し、その解析により、超微細構造はb^3Π_u状態におけるFermi-contact相互作用に起因するHyperfine Splittingであることを明確にした。 4)二波長光・光二重共鳴偏光飽和変調ドプラ-フリ-分光法により、NaK分子のB^1Π状態について、解離限界近傍にいたるまで分光測定に成功し、15Aまでの遠距離原子間ポテンシャルを分光学的精度で正確に決定すると共に、Fesbach共鳴による前期解離を発見した。 5)数多くの電子・振動・回転準位について高分解能分光を行ない、正確な分光定数を求め、ポテンシャル曲線を決定した。これら精度の高いデ-タを基礎として、準位間相互作用、前期解離・項間交差の生ずる励起準位を分光学的に詳細に調べるとともに、その特性と機構を明確にした。
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