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1988 年度 実績報告書

ReーOs法による硫化鉱物の生成年代の測定と鉱物生成条件の研究

研究課題

研究課題/領域番号 62430009
研究機関東京大学

研究代表者

増田 彰正  東京大学, 理学部, 教授 (40030788)

研究分担者 中井 俊一  東京大学, 理学部, 助手 (50188869)
キーワードReーOs法 / ^<187>Reの壊変定数 / 硫化鉱物 / モリブデナイト / 安定同位体 / 年代測定 / ICP質量分析
研究概要

本研究はReーOs法による硫化鉱物の年代測定の開発を中心的な課題としている。62年度では、Re含有率が硫化鉱物の中では比較的高い鉱物であるモリブデナイト〔MoS_2〕(Re含有率;数〜数百ppm)についてReーOs年代を求めることに成功した。
今年度は他の硫化鉱物へReーOs法の適用を広げると同時に、Os同位体比測定ならびにRe、Os濃度測定の精度、確度の向上を目的として、ICP質量分析計を用いた同位体比測定に関する基礎的な分析化学的検討を行った。モリブデナイト以外の硫化鉱物にこの方法を適用する際には、微少量のOsに対しての質量分析が重要な課題である。これについては、ICP質量分析の際の試料溶液の導入方法を改良することにより、1ng程度の微少量のOsについても同位体比測定を精度よく行うことに成功した。また、精度、確度の問題については、昨年度から検討していたOsの濃度と同位体比の同時測定の実用化により、信頼性の高いReーOs年代を得ることが可能となった。これらの分析方法の応用の第一歩として、隕鉄のReーOs年代を求め約44億年の値を得た。
同一試料についてのReーOs法と他の年代測定法との併用により、^<187>Reの壊変定数の信頼性の高い値を求める研究も続けて行っている。また、硫化鉱物と共生している硫酸塩鉱物(重晶石等)について、この両者の成因関係を考察するために、硫酸塩鉱物の同位体比並びに微量元素存在度による研究も始めた。安定同位体による硫化鉱物の成因の研究については、試料からの硫黄等の描出・精製ラインが完成し、硫化鉱物についての安定同位体比の測定を開始した。
以上の様に、今年度は基本的な分析化学的な問題の検討を中心に研究を行い、本研究を進めていく上での主要な問題点を解決した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Hirata;H.Shimizu;T.Akagi;A.Masuda: ICP Information Newsletter. 13. 722-726 (1988)

  • [文献書誌] T.Hirata;T.Akagi;H.Shimizu;A.Masuda: Anal.Chem.

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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