研究課題/領域番号 |
62430021
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
外山 茂樹 名古屋大学, 工学部, 教授 (50115606)
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研究分担者 |
森 英利 名古屋大学, 工学部, 助手 (10144130)
中村 正秋 名古屋大学, 工学部, 助教授 (30023279)
神保 元二 名古屋大学, 工学部, 教授 (80022995)
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キーワード | 焼結 / 溶融 / 粉体の充てん構造 / 冷間等方圧プレス / 粉砕 / 焼結助剤 / 超微粒子の充てん |
研究概要 |
本年度は成形体充てん構造の解析と焼結体におけるその構造変化の評価を主たる目的とし、充てん方法や原料粉の調整法が焼結体に及ぼす影響などについて検討した。 1.充てん構造に関しては成形体と焼結体の充てん特性を調べ、原料としての評価指標とすることを検討した。実験にはアルミナを主として用い、その結果成形体密度と成形体圧力との相関式を見い出し、原料特性の固めかさ密度より成形体密度の予測が可能であることが明らかとなった。また成形体密度と焼結体密度の関係の一般式を得、この相関が試料および試料の調整方法(粉砕、助剤の添加、スプレードライなど)あるいはC.I.P.(冷間等方圧プレス)をかけるか否かにかかわらず成立することが確かめられた。このことより原料粉体の固めかさ密度を使用すれば、焼結後の密度の予測が可能となったばかりでなく、試料調整法による成形性や焼結性の向上への影響が推測でき、セラミックス等の製造プロセスにおける原料の定量的評価方法が得られたことになる。さらに焼結体断面の電子顕微鏡による観察を行い、原料粉の粒度や成形圧および焼結温度による焼結体構造への影響について検討し、その定量化を継続して行っている。 2.焼結体原料として、現在超微粒子の積極的な利用が検討されている。そこで超微粒子の充てん方法について、遠心充てん、圧縮充てんおよびタッピング充てんを用いた検討を行い、粉体層内の空間率分布の変化をX線断面撮影によって測定し、各種充てん方法による違いを考察した。 上記結果を基に、成形体の充てん構造と焼結体の充てん構造との関係を中心に、その定量的評価方法を現在検討を続けている。
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