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1989 年度 実績報告書

細胞増殖と分化の特異的調節分子の化学研究

研究課題

研究課題/領域番号 62430026
研究機関東京大学

研究代表者

首藤 紘一  東京大学, 薬学部, 教授 (50012612)

研究分担者 大和田 智彦  東京大学, 薬学部, 助手 (20177025)
遠藤 泰之  東京大学, 薬学部, 講師 (80126002)
三川 潮  東京大学, 薬学部, 教授 (60012613)
キーワード分化 / 増殖 / ビタミンA / レチノイド / レチノイン酸 / テレオシジン / フォルボ-ル / 活性ビタミンD3
研究概要

最も基本的な生命現象である細胞の増殖と分化を特異的に調節する低分子化合物有機化学的研究を進めた。
細胞分化調節分子としてテレフタル酸アニリド、カルコンカルボン酸アニリドの構造活性相関と立体構造の解析を行った。アニリド類については立体化学を固定した化合物を同定し、構造中のカルボキシル基と脂溶性基との立体関係が活性の発現に重要であることを示した。またカルコンカルボン酸についても、部分的に立体構造の固定した化合物を合成し、それらに強い細胞分化誘導活性をみとめた。
新しいタイプの細胞分化誘導物質としては、ケイ素やゲルマニウムを含む化合物を合成した。とくにトリメチルケイ素、トリメチルゲルマニウム基が脂溶性基として活性発現に関与することを見い出した。この結果は広く応用化できる。
細胞分化においてフォルボ-ルエステルとテレオシジンは特異的であるが、本研究においてはこれらのレセプタ-と思われるタンパクの存在を示した。このタンパクへの結合物質、結合阻害物質は生理活性が期待されるので、このレセプタ-と思われるタンパクの大量調整と構造研究を進めている。
関連してテレオシジンの立体構造の解析を行ない、三次元物理的性質に基づく構造活性の研究を進めた。活性に必須な構造を推察できるようになったので、新しい構造の化合物の分子設計が可能になった。
ビタミンDの活性体の研究、ビタミンEの活性体の研究を進めている。現在、いくつかの化合物の合成が終了し、生物活性の検定を進めている。もう一つの重要な低分子化合物である甲状腺ホルモンチロキシンのアナロ-グの合成を進めている。目的は抗高脂血症剤の発見である。
核酸の配列特異的認識物質の合成を行った。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 大和田他: "Etylene Dications Substituted with Electron-Donating Groups" J.Org.Chem.54. 5227-5237 (1989)

  • [文献書誌] 影近他: "Retinobenzoic Acids.4. Conformation of Aromatic Amides with Retinoidal Activity" J.Med.Chem.32. 2292-2296 (1989)

  • [文献書誌] 影近他: "Retinobenzoic Acids.2.Structure-Activity relationships of Chalcone carboxylic Acids." J.Med.Chem.32. 834-840 (1989)

  • [文献書誌] 首藤他: "DNAの化学修飾と発がんGluーpー1による発ガンの初期過程" 癌と化学療法. 16. 445-450 (1989)

  • [文献書誌] 橋本他: "Retinoic Acid receptors alpha and beta are expressed in the human promyelocytic cells" Molecular Endocrinology. 3. 1046-1052 (1989)

  • [文献書誌] 橋本他: "遺伝子発現を制御するビタミンA酸" 現代化学. 39. 39-45 (1989)

  • [文献書誌] 首藤他: "発がんと制がんの化学" 広川書店,

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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