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1988 年度 実績報告書

発現ベクターを利用した分子育種モデルに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62440008
研究機関名古屋大学

研究代表者

平井 篤志  名古屋大学, 農学部, 助教授 (60023470)

研究分担者 山形 秀夫  名古屋大学, 農学部, 助教授 (20023468)
服部 一三  名古屋大学, 農学部, 助手 (40023494)
蓬原 雄三  名古屋大学, 農学部, 教授 (70023405)
キーワードイネ / 葉緑体ゲノム / psbA / クローニング
研究概要

1.光化学系IIの32KDタンパク質の遺伝子(psbA)の塩基配列を決定し、primer extensionとnorthern blot analysisを行い転写開始点と終結点を特定した。それによると他の葉緑体遺伝子と異なり転写開始点の構造は、イネと双子葉植物のタバコでも非常に共通性があった。また終結点にはステムループ構造がみられるが、それは計算によると熱力学的にrbcLの同構造よりも安定で、この構造より本遺伝子のmRNAがより安定であることを説明できると思われる。このため本遺伝子の転写開始点と終結点を用いた葉緑体の形質転換が最も有望と考えられる。現在GUS遺伝子を高速微粒子(いわゆるGUN)を用いて葉緑体に導入する準備をしている。
2.遺伝子実験施設との共同研究により、イネ葉緑体DNAの全塩基配列(134,525塩基)が決定できた。これによるとイネのサイズはタバコより20kb小さいにもかかわらず、タバコで見つけられたすべての遺伝子が存在することが確認された。しかし両者の間には大きな逆位が存在し、また逆位反復配列(IR)にある遺伝子が異なるなど葉緑体DNA自身がある程度変化を繰り返していることが明らかになった。
3.野生イネは種子が少ないので幼植物が十分得られないが、温室で生育した成熟葉からも比較的純粋な葉緑体DNAが抽出できるようになった。これを用いてλファージへの葉緑体DNA断片のクローニングを行い、Eゲノムを持つOryza australiensisのpetD付近の物理地図を作製した。現在ラムダDNAライブラリーから葉緑体の各種遺伝子とハイブリダイズするクローンを選抜中で、環状DNAの物理地図を作製中である。またCゲノムを持つO.officinalisではPstI断片をプラスミドpBR322にクローニング中である。現在いくつかのクローンが得られているが、それらは物理地図でO.sativaの断片と同じであった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] A.Kanno: Plant Science. 59. 95-99 (1989)

  • [文献書誌] J.Hiratsuka: Mol.Gen.Genet.

  • [文献書誌] Y.Nishizawa: Jpn.J.Genet.submitted.

  • [文献書誌] L.P.Balito: Japan.J.Breed.39. 29-37 (1989)

  • [文献書誌] ADACHI,Takahiro: Journal of Bacteriology.171. (1989)

  • [文献書誌] YAMAGATA,Hideo: Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America.

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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