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1989 年度 実績報告書

絹糸虫類の人為的進化とバイオテクノロジへの展開

研究課題

研究課題/領域番号 62440012
研究機関東京大学

研究代表者

渡部 仁  東京大学, 農学部, 教授 (10011868)

研究分担者 永田 昌男  東京大学, 農学部, 助手 (70107407)
小林 正彦  東京大学, 農学部, 助教授 (60162020)
キーワード絹糸虫類 / 家蚕 / 進化
研究概要

1.パルスフィ-ルド勾配電気泳動法を用いて家蚕の破片染色体の分離を試みた結果、P^<sm>系統に存在する破片染色体の存在が示唆された。また核由来と考えられる2種類のDNAバンドが分離されることを示した。
2.クワコと家蚕の核小体形成体を解析し、両者の類似性と相違性を明らかにし、進化の過程を考察した。
3.mo遺伝子の受精過程における作用について調べた結果、従来提出されていたモデルでは不充分であることを明らかにし、mo遺伝子の作用機構に関して数種のモデルを提出した。
4.家蚕の2種濃核病ウイルスに対する抵抗性遺伝子は両ウイルスに対し各々に独立したものであった。
5.家蚕の濃核病ウイルスに対する感受性は1つの遺伝子によって支配されており、その遺伝子をモザイク状にもつ蚕を作成することによって、モザイク状のウイルス感染が認められた。
6.家蚕とエリ蚕のアリルフォリンの性状を比較した。両者の分子量・アミノ酸組成等は類似しており、血清学的にも共通性が強かった。しかし、生体内における動態においては異なる点が存在した。
7.濃核病2型ウイルス感染中腸におけるRNAの翻訳産練を検討し、ウイルスタンパク質の合成を調べた。
8.家蚕の濃核病ウイルスはクワノメイガのものと同一であり、クワノメイガに由来することが推察された。
9.蚕幼虫初期の卵巣の器官培養を試み、卵巣の発育因子を検討した結果、卵細胞の細胞分裂には脳から分泌されるホルモンが必要とされることを明らかにした。
10.家蚕培養細胞への核多角体病ウイルスの感染性には、培養液中の牛胎児血清濃度が影響することを示した。
11.蛹期の卵巣の発育、とくにビテロジェニン取込にはエクダイソン類が関与していることが明らかになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Abe,H.: "Mosaic infection with a densonucleosis virus in the midgut epithelium of the silk worm,Bombyx mori" J.Inverteb.Pathol.55. (1990)

  • [文献書誌] Watanabe,H.: "The effect of protein content of an artificial diet on protease and antiviral activities of the gut juice of the silkworm" Appl.Ent.Zool.25. (1990)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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