研究課題/領域番号 |
62440018
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高倉 直 東京大学, 農学部, 教授 (50011929)
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研究分担者 |
森嶋 博 東京大学, 農学部, 教授 (90011832)
後藤 英司 東京大学, 農学部, 助手 (00186884)
本條 毅 東京大学, 農学部, 助手 (60173655)
茅野 充男 東京大学, 農学部, 教授 (10007677)
蔵田 憲次 東京大学, 農学部, 助教授 (90161736)
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キーワード | バイオテクノロジ- / 種苗大量生産 / 培養 / 不定胚 |
研究概要 |
種苗の大量生産システムにおいて、組織培養ステ-ジでの環境調節と自動化について、本年度は主として不定胚誘導のための連続培養の検討及びミスト培地の有効性の解析を行った。 不定胚の培養系では、カルス継代のステ-ジから細胞の選別を経て、不定胚誘導ステ-ジに移行し、できた不定胚を無菌的に取り出す必要がある。数種のメッシュスクリ-ンと循環切換装置を組み合せた自動化システムを考案し、ニンジンカルスを供試して実験した。 改良したシステムで4回の自動誘導を行った。1、2回目ではあまり多くできなかったが、3回目には魚雷胚/300mum以上の胚の総数比が、163/683であり、正常な不定胚の比率が高く、十分な量が生産された。またスクリ-ンに若干の目づまりがみられたが、連続運転に問題はなかった。 ミスト培地の有効性に関して、シンビジゥムPLB及びバレイショの節片を用いて実験した。 前者の場合、ミスト培養では乾物重増加では液体しんとう培養に劣るものの、生体重では大きな差はなく、糖分と水分吸収の様々なバランスを制御できることが判明した。 後者の場合、節数、茎部生体重などすべての項目でミスト培養区の優位性が判明した。 ミスト培養においては、噴霧時間の制御により、吸収量の制御が可能となる反面、培養槽内の高湿度、光強度低下などの問題を解決する必要がある。
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