研究分担者 |
佐藤 基佳 帯広畜産大学, 畜産学部獣医放射線学講座, 助教授 (50003140)
三上 正幸 帯広畜産大学, 畜産学部獣医肉畜保蔵学講座, 助教授 (40003107)
斎藤 篤志 帯広畜産大学, 畜産学部獣医家畜生理学講座, 助教授 (10002263)
三浦 弘之 帯広畜産大学, 畜産学部獣医肉畜保蔵学講座, 教授 (90003079)
広瀬 恒夫 帯広畜産大学, 畜産学部獣医放射線学講座, 教授 (60003076)
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研究概要 |
トキソプラズマ原虫水溶解成分(TLA)をマウスに30〜100Mgを2回皮下投与すると,正常マウスの胸腺,肝蔵および脾臓内にTーリンパ球とNatural Killer(NK)細胞がTLA非投与マウスに比較して明らかに著増する. これらTLA感作あるいは非感作マウスにトキソプラズマ原虫を感染すると,感染後胸腺内Tーリンパ球は減少するが,肝臓および脾臓内にTーリンパ球およびNK細胞の集簇が著しい. 同様に,メチルコランソレン(MC)誘発マウスおよびラットの腫瘍に対するTLA投与においても,TLA投与群の腫瘍増殖は非投与群に比較して明らかに抑制される. TLA感作マウスの腫瘍誘発部位および脾臓にはTーリンパ球およびNK細胞の集簇が著しく,大型のこれらの細胞の腫瘍組織内浸じゅんが認められる. これら大型の単核細胞は/)Thyー/陽性でLytー/陰性,Lytー2陽性の細胞と,2)Asialo GM1陽性細胞が大多数であるが,3)Thyー/陽性でLytー/陽性,Lytー2陰性の細胞が時として散見される. したがって,近年明らかになって来ている,リンホカイン活性化キラー細胞(LAK細胞)の由来は少くとも2系統以上の細胞からなっていると考えている. この推定の証據として,NK非感受性腫瘍細胞(Pー815)およびNK感受性細胞(YACー/,RL♂ー/)の^<51>Cr遊出法によって,TLA感作効秦細胞の細胞障害能について検討すると,NK非感受性細胞とNK感受性細胞のいずれをも強く破壊する効秦細胞集団であることが明らかになっている. そして,このような宿主の生体防御機構は免疫調整物質(オビオアクチン)の併用投与によって増強されることも実験的に認められているが,その作用機作を未だ明らかではない.
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