研究課題/領域番号 |
62440032
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
栗村 敬 鳥取大学, 医学部, 教授 (00112110)
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研究分担者 |
山田 修 扶桑薬品工業(株), 研究開発センター, 研究員
浜 誠治 鳥取大学, 医学部, 講師 (80031996)
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キーワード | HIV / AIDS / 末消血単核細胞 / 潜伏期間 |
研究概要 |
発症阻止には発症予測が重要である。これまでに種々の研究がなされてきたがHIV感染より発症までの潜伏期の長さのばらつきが大きいことの原因を知りAIDS発症のcofactor(s)を解明することも重要である。末消血単核細胞内でのHIVの増殖を感染性ウイルス産性、p24抗原量を中心に27人の健康人について3回くり返し実験を行った。その結果、この2つの指標を用いると各個人間で大きなばらつきがありウイルス産生量で100倍以上の差が起る場合もあることがわかった。さらに特定の個人の末消血単核細胞のみを用いてHIV分離株間(末消血単核球のみを用いて分離継代しているもの)で感染後ウイルスmRNA産生、ウイルス抗原の出現、p24抗原の放出、子孫感染性ウイルスについて調べたところ、これらの証明には株間で8時間以上の差がありウイルス産生量の大きく異なることをみつけた。このようにHIVによる宿主リンパ球の傷害度にはウイルス株間、宿主個体間で大きな差があり、これがAIDS発症に大きく関与している可能性が示唆された。 従って発症予測には、その個体より分離されたウイルスがその個体由来の末消血単核細胞内でどのように増殖し、どのように細胞死を導くかを調べることが発症予測にとって重要であることがわかった。
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