研究課題/領域番号 |
62440032
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
栗村 敬 鳥取大学, 医学部, 教授 (00112110)
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研究分担者 |
山田 修 扶桑薬品工業(株)研究開発センター, 研究員
浜 誠治 鳥取大学, 医学部, 講師 (80031996)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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キーワード | HIV分離 / 抗p17抗体 / プロトポルフィリン / リグニン・スルホン酸 |
研究概要 |
HIV感染症はAIDS、痴呆という重大な結果をキャリアに及ぼす。しかし、一方ではHIV感染と発症までの期間の長いことを利用し、その間に発症阻止のための方策をたてることが可能かも知れない。そのために、発症時期の的確な予測方法を見出し、薬剤投与を行うことが望まれる。以上の目的に沿って研究を行った。CDCの方法に従って末消血単核細胞を用いてキャリア血液よりウイルス分離を行うと、ウイルス分離率は発症に近づくに従って上昇する。生体内でのウイルスの増量が発症のひき金となるという考え方と一致する。また血清中の抗原・抗体系についてみると従来いわれているp24抗原・抗体系よりも抗p17抗体の消失が発症と関連することがわかった。さらに、分離されたウイルスの性状をみると、発症者または発症が近づいたキャリアより分離されるウイルスはMTー4などの株化細胞でもよく増殖するようになっていることも判明した。これらの発症予測マ-カ-を併用すればかなりの確立で予測が可能となると思われ現在これを追跡中である。 さらに、発症阻止には長期間の投薬(おそらく終生にわたる)が必要とされ、そのためには安価で経口投与でき、しかも副作用の少ない薬剤の開発ないしは発見が必要である。今までのところ試験管内ではあるがプロトポルフィリン、リグニンスルホン酸などこれまでに報告のなかった物質が抗HIV剤として有望であると思われる結果を得た。さらに、すでに市販されている経口投与剤の抗HIV活性についてスクリ-ニングを行っている。
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