研究課題/領域番号 |
62440035
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
近藤 東郎 慶應義塾大学, 医学部衛生学公衆衛生学教室, 教授 (00129438)
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研究分担者 |
角田 透 杏林大学, 医学部衛生学教室, 専任講師 (80095629)
鎌倉 光宏 慶應義塾大学, 医学部衛生学公衆衛生学教室, 専任講師 (60169604)
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キーワード | 健康予測プログラム / 動脈硬化症 / 血清laminin / AIDS / 遺伝子多型 |
研究概要 |
1.昭和63年度は、昭和62年度に引き続き、独自開発した健康予測プログラムを駆使した諸種の健康診断成績の統計解析を行った。同プログラムは、わが国における疫学調査資料に基づいて作成したものである。本年度の結果においても、成人病発症確率と飲酒・喫煙などの基本的生活習慣との間に種々の関連が認められ、古典的かつ基本的な因子の寄与が大きいことが再確認された。 2.慢性疾病の発生に関与する種々の危険因子が個人の家族生活様式の中に存在すると考えられるが、危険因子の改善により危険度が具体的にどの程度減少するかを表示する予測システムについて考察した。とくに、動脈硬化症について、その進展状況を健康診断情報の中から推測することを試み、その結果血清laminin値が指標として有効であると考えられた。 3.遺伝環境の因子効果について、感染症に対する感受性に注目し、その一つの対象としてAIDSについて文献的考察を行った。わが国の患者数および感染者数が少ないのは、population at riskが少ないことに加え、宿主側要因の民族的特性、例えば免疫グロブリン作成に関与する遺伝子の構成などにも配慮すべきであると考えられた。 4.多型分析を中心とした遺伝子解析について基礎的予備実験をいくつか行った。家系図を要しない解析法、また陽性対照としての網膜芽細胞腫個体材料の活用法などについて考察した。
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