• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1990 年度 実績報告書

細胞工学的手法を用いた肺癌の診断と治療に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62440053
研究機関千葉大学

研究代表者

山口 豊  千葉大学, 医学部, 教授 (80009448)

研究分担者 馬場 雅行  千葉大学, 医学部, 助手 (00143305)
柴 光年  千葉大学, 医学部, 助手 (20162620)
木村 秀樹  千葉大学, 医学部, 講師 (10161572)
藤沢 武彦  千葉大学, 医学部, 助教授 (80110328)
キーワードモノクロ-ナル抗体 / 肺癌の外科 / 肺癌の免疫療法 / LymphokineーActivatedーKiller細胞 / 肺癌の生物学的性状 / 肺癌細胞核DNA
研究概要

LAK細胞による受動免疫療法:LAK細胞源としては末梢リンパ球または所属リンパ節リンパ球とした。更にMMCにより不活化した自家腫瘍細胞を加えIL2と培養したStーLAKも症例により用いた。その結果、相対的治癒切除、非治癒切除例に対する術後adjuvant療法の比較検討では化学療法群および対照群に比べ、LAK免疫療法を加えた群の成績が良好である傾向の成績が得られた。
肺癌関連モノクロ-ナル抗体:肺癌、特に扁平上皮癌に対して特異的反応性を示すヒト型モノクロ-ナル抗体(4G12)を細胞融合法により作製した。肺癌切除材料による免疫組織学的検討、ヌ-ドマウスによるin vivo tumor imagingで肺癌に特異的であることが証明された。更に同様の細胞融合法により肺小細胞癌に高い反応性を示すヒト型モノクロ-ナル(3H12)の作製にも成功した。この抗体は血液系細胞、特に骨髄性白血病のmyeloid crisis時の細胞と特異的に反応したことから、白血病の亜型ならびに病態の診断にも有用ではないかと考える。我々の作製に成功したモノクロ-ナル抗体は共にヒト型であることから生体内に投与しても異種反応は少ないといった利点を有することから担癌宿主の腫瘍イメ-ジングやミサイル療法には適しているものと考えている。
肺癌細胞の生物学的性状:肺癌細胞を培養することにより、CSF等の産生を確認できた。またこの細胞を用いて宿主リンパ球の抗腫瘍活性に関する検討から、外科的切除と手術根治度による抗腫瘍活性の術後経時的変動が明かとなった。肺癌細胞核DNAはdiploidおよびaneuploid patternに分類され、aneuploid patternを示すものはdiploid patternのものより推計学的に有意に生存率は低く、より悪性度が高いものと考えられる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 木村 秀樹.山口 豊: "ILー2,LAK療法の宿主免疫能に対する影響" BIOTHERAPY. 4. 1762-1767 (1990)

  • [文献書誌] 山口 豊: "肺臓外科における基礎的進歩とその展望" 日本外科学会雑誌. 91. 1133-1136 (1990)

  • [文献書誌] 由佐 俊和,山口 豊,斉藤 幸雄,山川 久美他: "肺癌治癒切除後の血行性転移にかかわる臨床病理学的因子に関する検討ー腺癌と扁平上皮癌の相違について" 肺癌. 30. 35-41 (1990)

  • [文献書誌] T.Iizasa,Y.Yamaguchi,M.Tagawa,H.Saitoh,T.Fujisawa,K.Kato,et al.: "Establishment of human monoclonal antibody recognizing a new tumorーassociated antigen from a patient with small cell lung carcinoma" HYBRIDOMA. 9. 211-219 (1990)

  • [文献書誌] T.Iizasa,Y.Yamaguchi,M.Tagawa,T.Fujisawa,H.Saito,H.Kondo,etal.: "Human monoclonal antibody detects a cell surface antigen expressed on hematopoietic malignant cells of lymphoid lineage" Jpn J Cancer Res. 82. 213-218 (1991)

  • [文献書誌] 川野 裕,木村 秀樹,山口 豊: "肺悪性腫瘍における腫瘍細胞核の形態変化を指標としたin vitro制癌剤感受性試験と術後adjuvant chemotherapyへの応用" 肺癌. 31. 69-75 (1991)

URL: 

公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi