研究分担者 |
佐々木 達海 東京慈恵会医科大学, 心臓外科, 助手 (20138754)
小机 敏昭 東京慈恵会医科大学, 心臓外科, 講師 (10130163)
鈴木 茂 東京慈恵会医科大学, 心臓外科, 講師 (50130175)
堀越 茂樹 東京慈恵会医科大学, 心臓外科, 講師 (90056987)
新井 達太 東京慈恵会医科大学, 心臓外科, 教授 (60056471)
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研究概要 |
直径0.25mmの形状記憶合金の針金を使い, 長さ5mm,内径57mm,厚さ0.25mmのコイルリング(Angioplasty Ring)12個を作製した. 又7FのSwan-Gang thermodilution Catheterを使い, Angioplasty Ringを挿入するカテーテル(Angioplasty Ring Catheter)を12本作製した. このカテーテルは3つの内腔を有し, 第1の内腔はガイドワイヤー及び圧測定用であり, 第2の内腔は温生食水注入用で, 第3の内腔はballoon用である. このballoonは一時的に血流を遮断し, 血流による温生食湖の熱希釈を予防するためである. このAngioplasty Ring Catheterの先端にAngioplasty Ringを巻きつけて12個のRingを山羊の左右の内頚動脈に挿入した. Ringは0度の生食水の中に入れると柔動になり, カテーテルの先端に容易に巻きつける事ができ, そのサイズを内径5mmから2.3mmに縮小する事ができた. そして内頚動脈の希望する部位まで挿入し, カテーテルの側孔より42度の温生食水を急速注入すると, Ringは記憶している元の形状(内径5mm)に直ちに拡張し, その拡張する力によって血管内の所定の位置に固定する事が可能であった. 1ヶ月後に血管内視鏡にて血管とAngioplasty Ringとの相互関係及びその形態の変化を観察した. Ringの内腔は薄く平滑な偽内膜でおおわれていた. 現在6ヶ月及び1年の開存に向けて実験が経続中である. 今後は厚さ0.15mmの形状記憶合金の針金を使い, 長さ3mm,内径3mm厚さ0.15mmのコイルリング(Angioplasty Ring)12個を作製し, 6個のRingを5FのAngioplasty Ring Catheterによって山羊の両側膝高動脈に挿入する予定である. 又残りの6個のRingは, PTCA用のカテーテルを使い山羊の両側冠動脈(左冠状動脈及び右冠状動脈)に挿入用定である. これらのRingについても1ヶ月, 6ヶ月, 1年と血管内視鏡を使って血管とRingとの相互関係を観察してゆく予定である.
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