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1990 年度 実績報告書

ヒト骨組織の石灰化機序の細胞生物学的解析およびヒト骨組織の試験管内再構築への応用

研究課題

研究課題/領域番号 62440077
研究機関徳島大学

研究代表者

長山 勝  徳島大学, 歯学部, 教授 (30022867)

研究分担者 後藤 裕士  徳島大学, 歯学部, 助手 (60225670)
滝下 幸夫  徳島大学, 歯学部, 助手 (30226964)
林 英司  徳島大学, 歯学部附属病院, 助手 (50173000)
安田 勝裕  徳島大学, 歯学部, 助手 (00174508)
平岩 清貴  徳島大学, 歯学部附属病院, 講師 (30173214)
キーワードヒト骨組織 / ヒト骨芽細胞 / 石灰化 / 軟骨細胞 / レチノイン酸 / PDGF / 骨髄間質細胞 / プロテインキナ-ゼC
研究概要

本年度の研究業績は以下のように要約される。われわれはヒト顎骨より分離培養した骨芽細胞の性質にさらに検討を加えた。われわれは本細胞の増殖に及ぼすインタ-ロイキン3、6および顆粒球マクロファ-ジコロニ-刺激因子(GMーCSF)の影響を検討したが、本細胞はこれら因子によって有意な増殖能の変化を認めなかった。そこで、骨基質に含まれる血小板由来増殖因子(PDGF)による本細胞の増殖への影響を調べたところ、本細胞はPDGFにより有意に増殖が促進されることが認められた。この増殖促進作用にはプロテインキナ-ゼCやGタンパクは関与する可能性は少なくチロシンキナ-ゼの関与が示唆された。現在、本細胞が生体内にて骨組織を形成するかどうかを検討するため、本細胞をヌ-ドマウスに移植して検討している。
一方、骨髄組織には骨形成性細胞が存在することが示唆されているが、その由来や性質についてはあまり明らかではない。そこで、われわれは骨髄間質細胞を培養し、試験管内での石灰化について検討した。骨髄間質細胞はヒト骨芽細胞と異なりβーグリセロリン酸無添加でも試験管内石灰化を認め、形態学的にも骨組織に類似した組織像を示した。さらに、免疫組織学的検索でも1型コラ-ゲンの発現を認めるなど,骨組織の特徴を示していた.
また、培養軟骨細胞のレチノイン酸による増殖促進作用におけるプロテインキナ-ゼC活性を検討したところ、細胞質画分で有意の活性上昇がレチノイン酸によって認められた。これよりレチノイン酸による軟骨細胞の増殖機構にプロテインキナ-ゼCの関与が示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Yukio Takishita: "Effect of Retinoic Acid on Proliferation and Differentiation of Cultured Chondrocytes in Terminal Differentiation" the Journal of Biochemistry. 107. 592-596 (1990)

  • [文献書誌] Kazuhito Satomura: "Mineralized Nodule Formation in Rat Bone Marrow Cell Culture without βーGlycerophosphate" Bone and Mineral.

  • [文献書誌] Fumihiro Matsumoto: "Light and Electron Microscopic Observations on the mandibular Condylar Cartilage in Growing Rats on a Lowーcalcium Diet" Acta Anatomica.

  • [文献書誌] Kenichiro Tamai: "Role of Protein Kinase C on Retinoic acidーinduced Growth Promotion of Cultured Chondrocytes in Terminal Differentiation"

  • [文献書誌] Kenichiro Tamai: "Phosphorylation of Cultured Chondrocytes induced by Retinoic Acid"

  • [文献書誌] Hiroaki Nakanishi: "Effect of Plateletーderived Growth Factor on Proliferation of Cultured Human Osteoblastic Cells"

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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