研究概要 |
ポリアミン・ジギトニン法でヒト培養リンパ球(GM130B)から得た分裂中期染色体をヘキスト33258で染色し, FACS440セルソーターを用いて15分画に分別できるようになった. すなわち, シングルレーザーを用いた場合の分離能のほぼ限界まで達成できた. また, ヒト×マウス雑種細胞からのヒト染色体の分離も成功している. さらに, セルソーターから分別されてくる各染色体画分をニトロセルロースフィルター上に直接回収し, アイソトープ標識したプローブとのハイブリダイゼーションを行なって, マッピングを迅速に行なう方法を確立した. このような染色体スポットブロット・ハイブリダイゼーション法を用いて, ミエロパーオキシダーゼ(MPO)を第17染色体に, インターロイキン 4(IL4)を第5染色体に, インスリンレセプターと相同配列を持つ0.4kbDNAセグメント(INSRL)を7p13ーq22領域にマップした. さらに, ホスホリボシルピロリン酸シンテターゼ(PRPS)を構成する2個のサブユニットに対応する遺伝子, PRPS1とPRPS2, をそれぞれXq21ーqterおよびXpterーq21にマップしただけでなく, PRPS1に相同な配列をもつ遺伝子PRPSL1, PRPSL2を見出し, それぞれXp22ーqterおよび第9染色体にマップした.
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