研究概要 |
中国陶磁と日本陶磁の相関関係を二つの方面から追求するのが本研究の目的である. 1つは技術の関係であり, いま1つは美術の関係である. 3ケ年計画の本研究は本年が第1回目であるため, まず基礎資料の収集に全力をつくした. とくに技術の関連をさぐるため, 考古学発掘成果を報告書に求めて写真整理をおこない, 中国・日本, そして中国・日本の陶磁が出土する世界に眼をむけ, 総合的な収集に努めた. 目標とするところは, まず中間陶磁が世界にむけてどのように輸出されたかを捉え, そのなかで日本はどのような中国陶磁を購入したか, その歴史的展開はどうであったかを確認する作業をおこなった. 併せて日本国内では全国の窯場をめぐり, 窯・成形・軸・文様などの技術を調査した. こうした基礎資料をベースにして来年度はいよいよ中国日本の陶磁技術の交流について検討していきたい.
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