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1988 年度 実績報告書

心理学研究の指標としての皮膚温測定法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 62450021
研究機関東京家政学院大学

研究代表者

新美 良純  東京家政学院大学, 人文学部, 教授 (90073048)

研究分担者 宮下 彰夫  東京都神経科学総合研究所, 心理学研究室, 主任研究員 (70100146)
キーワード皮膚温 / 直腸温 / 環境温 / 欝熱 / サーミスタ / 睡眠
研究概要

1.覚醒時の研究:健常な女子94名について、5分間の閉眠安静時及びそれに続く約30分の各種刺激状態で、6部位の皮膚温・室温を30秒毎に記録した。(1)25分間の平均は額:34.45±.03>手掌:33.66±.67>手背:32.86±.28>膝:32.61±.16>前腕:31.81±.28>足底:28.83±.98の順で、室温は22.74±.02℃、湿度は61.3%で、額は最高で安定していた。(2)手背・膝では開始時から4分にかけて及び4分から5分にかけて、また手掌は開始時から5分にかけて、初期に測定値の経時的上昇がみられた。それ以外では初期上昇はみられなかったが、膝は一貫した上昇を示した。(3)手背・手掌では初期上昇の後、また前腕・足底では最初から一貫して下降がみられ大部分が有意な下降であり、足底において特に顕著であった。
これらの結果から、熱容量の小さなセンサで、細い導線を用い、適当な方法で装着する限り、(1)室温に放置したセンサを装着することによる誤差、(2)熱伝導による誤差、(3)欝熱による誤差は無視できよう。(4)室温の変動は僅かでも、額・膝を除く皮膚温との相関は高く、室温の統制には一層の留意を必要とする。
2.睡眠時の研究:通常の睡眠ポリグラフ記録の他、手背の皮膚温・直腸温及び室温を終夜連続記録した。今年度は、深部温である直腸温の終夜変動パターンと末梢温である手背の皮膚温との関係、及び室温との関係をみた。直腸温と皮膚温との関連をみると、通常皮膚温は直腸温より1〜2℃低いが、時には0.5℃以内の差になることもあった。しかし皮膚温は、環境温、睡眠姿勢、寝具の状態による影響を強く受けており、環境温の変動が大きい時は、真の皮膚温を推定することはほぼ不可能であった。従って睡眠中の皮膚温を測定するためには、環境温の一定化、センサ部分の状態を均一な条件に保つことなどの統制を考慮するべきであろう。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] MIYASITA,A.: Elcetroenceph.Clin.Neurophysiol.in press.

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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