研究概要 |
本年度は63年度に予定されている実地調査のための準備として,過去の調査の整理,文献の再検討をおこない, 研究の枠組の設定に力を注いだ. まず関連ある主題を扱った調査研究は予想以上に少ないことが判明した. したがって, 研究の枠組は従来あるものを改善するというよりは, 新しく開発する必要が明らかになり, 討議を重ねた. 価値志向の動向を探るためには, 過去の価値志向を把握しておく必要があるが, そのため戦前期の文献を中心として整理をおこない職業と結びつきのある価値観の戦前の状況を知ろうとした. また, 試行的にインタビューをおこない, どのような形式のインタビューをおこなえば, 我々の調査に沿ったデータが得られるかの検討をおこなった. 次年度(63年度)は, この研究枠組にそった実地調査を実施する予定であり, そこで把握されたものが過去のもの(主として戦前)とどのように違っているか分析する予定である.
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