本年度は、まず昨年に引きつづき実地調査の準備をおこなった。過去の研究の検討と、研究メンバーによる討論を重ねた。 実地調査は比較的少数の人を対象とした長時間のインタビューと郵送調査による大量データの募集との2つをおこなった。 インタビューは研究メンバーが直接おこなった。いわゆる非指示的面接によって、従事している職業の特性、職業観、周囲の人の職業観との差異、時代的変化などについてヒアリングをおこなった。それをテープにとり、一部は文字におこして記録した。 もう一方の大量データの蒐集は、当初は調査員による面接調査を予定していた。しかし、その方法を採用すると対象者を地域的に限定することは可能だが、その反面職業を限定することが不可能である。種々検討の結果、職業をいくつかに限定することが望ましいとの結論に達したため、調査員による面接調査に代わって郵送調査をおこなうこととした。対象職種は専門職の性格と事業家の性格とを合わせもっているものを戦略的に選択した。約800のサンプルを対象として郵送調査をおこない、その結果を統計的に処理した。 来年度はこの統計結果およびインタジュー結果をもとに討論、分析をおこない、報告書を作成する予定である。
|