研究概要 |
1.研究代表者川端はスラヴ口承文芸の理論的研究に携わり,ロシア・スラヴ文学史・文学理論・思想史・文化史などの隣接諸科学と口承文芸との相関関係を構造主義とフォルマリズムの理論の射程内で把握し解明しつつある. 2.研究分担者栗原はスラヴ口承文芸の比較研究を担当し,スラヴ諸和族の口承文芸(とくに民家詩歌・昔話・諺)の内的比較を進みつつあり,セルビアの民衆詩歌がロシアの詩人プーシキンに与えた影響について論文を発表し,またセルビアの民衆詩・昔話と日本の昔話に共通に見られる「蛇婿入り譚」について昭和62年9月15日ユーゴスラビアセルビア共和国で開催された"ヴーク・カラジッケ誕生200年記念国際スラヴィスト学会"で口頭発表し,論文を提出した. 3.研究分担者金澤はロシアの記述文学と口承文芸の相関関係の研究を担当し,ドストエフスキーの文学における口承文芸のモチーフの研究を行い,現在他の19世紀作家におけるフォークロア主題の研究を進めている.
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