研究課題/領域番号 |
62450071
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊藤 光晴 京都大学, 経済学部, 教授 (00061010)
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研究分担者 |
瀬地山 敏 大都大学, 経済学部, 教授 (30025192)
山田 浩之 京都大学, 経済学部, 教授 (10025182)
中村 哲 京都大学, 経済学部, 教授 (20025191)
池上 惇 京都大学, 経済学部, 教授 (30025184)
浅沼 萬里 京都大学, 経済学部, 教授 (70025188)
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キーワード | 日本近代化のプロセス / 日本的経営 / 日本的労働市場 / 企業集団(企業グループ) / 二重構造 / 日本型官僚制 |
研究概要 |
昭和63年度における主要な研究計画として、表記の研究課題に沿ってシンポジウムおよび毎月の研究会を企画した。研究会はほぼ予定通り実施できたが、シンポジウムは合計3回行なうことができたが、都合により1回は中止せざるを得なかった。第1回は池上教授による報告「日本経済論研究の動向とコモン・ストック論」,第2回は伊東光晴教授による報告「日本経済研究の視角」,第3回は山本有造教授(人文科学研究所)による報告「日本植民地投資論」を中心とし、それぞれシンポジウムを行った。上記の報告およびシンポジウムにおける討論記録は、年度末に「現代日本経済社会研究の課題」(総ページ、111ページ)として纏められ、製本配布した。 研究会およびシンポジウムでの議論は、参加者の多方面の問題領域を反映して多様であり、したがって、具体的事例を踏まえながらも、日本経済社会の特殊性と一般性をめぐって議論の中心的部分を占めたのは、その分析のための方法論についてであった。なかでも、「特殊性」と日本近代化の歴史プロセスとの関係、これまでの西洋中心史観(西洋基準主義)に対するアジアをも含めた世界史観の確立、また最近の日本の経済的地位向上を背景とした「日本的特特性」に関する議論の再検討ーーこれは日本経済あるいは日本企業の構造的側面の解明にとくに焦点をあてているーーなど、従来からの論点と新たな論点を再整理し、問題点を提起することができた。 来年度には、こうした論点を更に深めて、将来を展望しうる日本経済社会についての総括的な結論に到達したいと考えている。
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