研究概要 |
62年度は, 大手金融業および在日外国金融業の人事担当者のインタビューを中心に調査を行なった. 訪問企業は以下のとおりである. ・三井銀行人事部 ・三菱銀行人事部・採用グループ ・三菱信託銀行業務総本部 ・住友信託銀行人事部・採用・研修グループ ・三井信託銀行人事部人事第一課 ・第四銀行人事部 ・群馬銀行人事部 ・三洋証券株式会社国際営業企画部 ・モルガン スタンレー証券会社東京支店 ・クレディ・スイス東京支店人事部 ・エゴン・ゼンダー インターナショナル株式会社 ・ヴィカース・ダ・コスタース人事部 各社の企業内労働市場の構造は, さまざまである. 比較的共通性のあるのは, 日本の都市銀行および信託銀行のグループである. 国際証券部を中心に, エキスパートの中途採用をおこなっている. これに対して, 地方銀行は伝統的な日本型である. 他方, 証券会社は成長企業であること, 国際化が急速であること, 金融自由化に向っていることからして, 日本型脱皮路線である. 外資系企業の場合は, アメリカ系とヨーロッパ系で人事慣行が大きく異なる. またアメリカ系においても, 証券と銀行ではニュアンスが異なる. 特にスイス系企業は, 保守, 安定型という印象を受けた.
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