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1987 年度 実績報告書

空中写真による歴史的景観の分析手法の体系化に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62450085
研究機関奈良女子大学

研究代表者

武久 義彦  奈良女子大学, 文学部, 教授 (10031668)

研究分担者 相馬 秀広  奈良女子大学, 文学部, 助教授 (90196999)
久祭 由美夫  奈良女子大学, 文学部, 助教授 (60032322)
千田 稔  奈良女子大学, 文学部, 助教授 (20079403)
樋口 節夫  奈良女子大学, 文学部, 教授 (10076763)
船越 昭生  奈良女子大学, 文学部, 教授 (80027531)
キーワード空中写真 / 歴史的景観 / 地形分類 / 恭仁京 / 長岡京 / 奈良盆地 / 遺跡の立地環境
研究概要

(1) 木津川流域の地形分類図を試作し, その周辺に営まれた古代の恭仁京のプランとの関係を検討した. その結果, 空中写真から恭仁京左京の道路跡なども検出でき, 復原研究に新しい知見を提起することが可能となった.
(2) 桂川流域についても地形分類図を試作し, 河川流路の変化を明らかにすることができた. さらに地形の変化との関係から長岡京の立地についても検討した. その結果, 長岡京の造営が淀津と密接に関係すること, さらに河川に近接していたことから河川の氾濫の影響があったことなどを明らかにすることができた.
(3) 奈良県の葛城地方についても地形分類図を試作し, 特に葛城川と曽我川による沖積平野の形成のプロセスを探る基礎資料を得ることができた. そして古代の葛城氏という豪族がこの地方に本拠を置いた地理的実体についても検討した. 例えば4世紀代の大型墳墓の立地と沖積低地との関係, 水田形成のための地形的条件などについて考察を試みた. さらに律令時代に初期にこの地につくった大和国府の位置の比定についても試考した.
(4) 奈良県天理市近郊については, 断層地形扇状地,沖積平野などについて地形分類図から歴史時代の遺跡の立地について検討した. 特に布留川の扇状地においては縄文時代から古墳時代に至る遺物が出土しているので, 扇状地の形成を追跡するのに恰好なファールドであることを確認することができた. さらに山の辺道の断層崖下にある古墳時代前期の古墳の造営が, 既存の丘陵地形をどのように利用・改変したかについて空中写真から検討することができた. また石上神宮が鎮座する場所について, その自然的基礎ー主として地形的な面ーについて考察した. 以上の他, 奈良盆地の古代の宮都(飛鳥・藤原京・平城京)についても準備的な考察を試みた.

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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