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1988 年度 実績報告書

高感度低雑音カメラによる銀河の分光学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62460008
研究機関国立天文台

研究代表者

家 正則  国立天文台, 光学赤外線天文学研究系, 助教授 (30111446)

研究分担者 田中 済  東京大学, 理学部, 助手 (20011570)
渡辺 悦二  国立天文台, 岡山天体物理観測所, 助手 (00124686)
佐々木 敏由紀  国立天文台, 岡山天体物理観測所, 助手 (80178657)
西村 史郎  国立天文台, 光学赤外線天文学研究系, 教授 (10012840)
キーワードCCD / 液体窒素冷却 / 低雑音 / 高感度 / 分光学 / セイファート銀河 / 星生成 / 近赤外線
研究概要

本年度は本研究の最終年度として、銀河の分光学的研究を行ない、また高感度低雑音カメラの開発・調整を前年度に引きつづいて行なった。
銀河の分光学的な研究としては、2型セイファート銀河NGC4388とトロロ74の高分散スペクトルの解析を行なった。この解析により、セイファート銀河のいわゆる狭線放射領域が多重構造を有し、中心核からの非熱的輻射源により電離された領域と星生成領域とが混存している例があることなどを明らかにした。また活発な星生成領域を有するいわゆるスターバースト銀河トロロ1924-416とマルカリアン717の分光学的ならびに側光学的研究により、これらの銀河での星生成領域の内部運動、元素組成、酵素原子禁制線強度比の異常、シェル構造の発見などの新しい知見をもたらせた。また近赤外域(700-1000μm)でも高感度を有するCCDカメラの特徴を生かすため、この波長域での夜天光輝線スペクトルの除去法の研究を行ない、従来の装置では観側不可能であったこの波長域での銀河の分光学的研究に道を拓いた。
分光学的な研究の前段として重要な多色撮像法や対物分光撮像法による特異銀河の探査の試みも行ない、原始銀河の探査においては従来の限界を越える結果を得た。
岡山天体物理観測所188cm望遠鏡カヤグレン分光器専用の低雑音CCDカメラは前年度に引きつづき調整を行ない、既存のCCDカメラ制御システムと連結して、システムの性能向上を実現した。このほかにも木曾観測所と岡山天体物理観測所でのCCDカメラ開発計画に技術的協力を行ない、本研究により我が国の銀河の分光学的研究を本格的に行なう地盤を固めることに成功した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Iye,M.: Astron.Astrophys.186. 84-96 (1987)

  • [文献書誌] Kodaira,K.: PASJ. 40. 535-546 (1988)

  • [文献書誌] Ayani,K.: Astron.J. (1989)

  • [文献書誌] Iye,M.: Universal Academy Rress. 187-188 (1989)

  • [文献書誌] Taniguchi,Y.: Astron.Astrophys.(1989)

  • [文献書誌] 家,正則: 東京天文台報. 21. 129-139 (1988)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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