研究課題/領域番号 |
62460015
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核・宇宙線・素粒子
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
杉本 章二郎 大阪大学, 理学部, 助教授 (20044753)
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研究分担者 |
幅 淳二 大阪大学, 理学部, 助手 (60180923)
鈴木 洋一郎 大阪大学, 理学部, 助手 (70144425)
長島 順清 大阪大学, 理学部, 教授 (90044768)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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キーワード | カロリメーター / バリウムフロライド / 電磁シャワー / ウェイブレングスシフター / 粒子識別 |
研究概要 |
バックグラウンドレベルの高い環境で、粒子の到達時間/エネルギーを正確に測定できるような高速応答性のあるカロリメーターは、今後の素粒子実験で不可欠なものになると予想される。本研究では高速応答性を有する粒子検出体としてバリウムフロライド・シンチレーターに着目し、その実用化をめざして、バリウムフロライドの速い発光成分測定法の検討、 電子/γ線に対する応答性の評価、 陽子/パイ中間子に対する応答性の評価、 電磁カロリーメーターとしての性能評価、等の基礎研究を行なった。このために、バリウムフロライド結晶の性能評価、光センサーの性能評価、単色フィルターの性能評価、EGSによるシャワー・シミュレーション、ウェイブレングスシフターの性能評価、光電子増倍管に直接粒子が入射した時に発生する出力信号の評価、速い繰り返しが可能なフラッシュADCの開発 等を行なった。 この研究は現在もまだ継続中であるが、今までのところ以下のような結論が得られている。 1.発光の速い成分を遅い成分から効率よく分離して測定することができ、フィルターを使用した時にはその比率は1.8に達した。 2.速い成分の出力は良い直線性を示すが、ダイナミック・レンジの広い測定装置の開発が必要であることが判明した。 3.高エネルギーにおける粒子識別の可能性を示した。 なお、今後もう一度のビームテストを経て、この研究成果を論文としてまとめる予定にしている。
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