研究課題/領域番号 |
62460083
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
工藤 英明 横浜国立大学, 工学部, 教授 (90017848)
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研究分担者 |
坪内 昌生 横浜国立大学, 工学部, 助手 (20017908)
小豆島 明 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (30111462)
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キーワード | ミクロ塑性流体潤滑 / 直接観察 / 画像処理 / 潤滑油粘度 / 凹部形状変化 |
研究概要 |
前年度の直接観察の結果から、接触域内の材料表面凹部にトラップされた潤滑油が真実接触領域へ流出することが観察され、マイクロ塑性流体潤滑の存在が確認された。しかし、その直接観察の結果から、凹部から潤滑油が流出する位置、流出量は速度、圧下率、潤滑油の粘度などの潤滑条件因子の影響を受けることがわかったが、定量的に理解できるまでには至っていないので、本年度は凹部にトラップされた潤滑油の挙動を定量化するために、画像処理装置を用いて、ビデオに収めたテープより凹部が接触域内入口から出口に向かって移動する際の凹部の面積変化を測定することを試みた。更に、その凹部形状変化に及ぼす潤滑油粘度の影響についても定量的に調べた。 実験は、観察装置及び実験材料は前年度と同じものを用いたが、試験片表面には、前年度と異なりビッカースの圧痕に類似したくさび型凹部を45°回転させ、その辺が幅方向に平行になるような規則的なくさび凹部を作成した。引抜き速度は0.2mm/sと一定とし、圧下率は4%と8%を選択した。用いた潤滑油は、3種類の粘度のパラフィン系鉱油で、その粘土は100、1000、及び5000cst(40℃)である。 1)接触域入口での材料の凹部の形状変化は、ダイ角が一定であれば、粘度によらず一定である。 2)圧下率4%では、接触域内において潤滑油の粘度が低いほど凹部の面積は小さくなる。 3)圧下率が4%を超えて、凹部にトラップされた潤滑油が凹部周辺の真実接触領域に流出するとき、粘度の低いものほど凹部から流出する量は多い。
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