研究課題/領域番号 |
62460084
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
中山 一雄 横浜国立大学, 工学部, 教授 (60017845)
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研究分担者 |
高木 純一郎 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (20111700)
新井 実 横浜国立大学, 工学部, 助手 (20020406)
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キーワード | 繊維強化複合材料 / 切削 / 表面品位 / 仕上げ面粗さ / 切刃の鋭利性 / フライス削り |
研究概要 |
繊維強化複合材料の切削仕上げ面品位の向上を目的とし、前年度はGFRP(ガラス繊維強化プラスチック)を被削材として仕上げ面創成機構を中心とした基礎的検討を行なった。本年度はこの成果に基づいて、GFRPの切削仕上げ面品位の向上のための具体策を検討するとともにこの結論を拡張するために短繊維強化アルミニウムを含む複合材料も切削し、仕上げ面品位を支配する因子を明らかにした。得られた結論は以下のとうりである。 (1)外周フライス削りでは仕上げ面創成部付近の切取り厚さが小さいから良好な仕上げ面が得られる。 (2)切削終端部では層間はく離が発生しやすいが、傾斜角(切刃傾き角)を大きくすると発生しにくくなる。 (3)被削材の種類によって、繊維とマトリックス材それぞれの強度だけでなく、相互間のはく離しやすさも異なり、はく離が発生する限界の切込みも異なる。 (4)ウィスカなどの短繊維で強化したアルミニウムを鋭い切刃をもつ工具で切削すると仕上げ面には繊維が抜かれた穴や溝が発生するが鈍い工具で切削するとマトリックスで覆れた面になる。 上記のいずれの場合にも切刃の鋭さは仕上げ面品位に著しい影響を与えることが示されたが、これらの実験では切刃の鋭さを新たに開発した細線転写法(分解能0.05μm)を用いて測定した。
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