研究課題/領域番号 |
62460091
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
神山 新一 東北大学, 高速力学研究所, 教授 (80006171)
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研究分担者 |
山崎 尭右 高知大学, 農学部, 教授 (00036724)
小山 忠正 東北大学, 高速力学研究所, 助手 (80006189)
小池 和雄 東北大学, 高速力学研究所, 助教授 (20108575)
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キーワード | 磁性流体 / 気液二相流 / エネルギー変換 / クオリティ / 磁場 / 気泡流 / 磁化特性 |
研究概要 |
磁性流体を作動流体とする新しいエネルギー変換技術開発のための基礎研究として,気液二相流の利用による流体駆動方式を確立することを目的に 非一様磁場下での磁性流体気液二相流動特性の解明を試みた. すなわち 本年度は2年計画の初年度であり まず液流速およびボイド率を様々に変えて非一様磁場下の二相流の圧力上昇効果を求める基礎実験を行った. ついで感温磁化特性を有する磁性流体を用い 熱源(80℃)及び冷却部20℃)を非一様磁場部分の管路の前後に設けて 磁性流体の加熱による圧力上昇効果について測定し 理論解析結果との比較検討を行った. 用いた磁性流体はマグネタイトの微粒子を20%重量濃度で含むケロシンベース磁性流体(その磁化の強さの温度依存性は小さい)およびマンガンー亜鉛フェライトの微粒子を50%濃度で含む磁性流体(感温磁化特性を示す)で いずれの場合にもクオリティx=0〜12×10^<-4>,レイノルズ数Re=400〜1640の範囲で良好な流動特性が得られた. 理論解析は中細ノズル内の気泡流を仮定し 分離流モデルの一次元流の基礎式を解き 特に 同一液流速およびクオリティ下での非一様磁場の印加による圧力上昇効果 さらには加熱による効果の検討を行った. 理論解析においては 気泡注入口での損失 さらには単相流に対して二相流下での圧力損失の増大の影響を無視しているため 下流での圧力上昇値は実験値に比べやや高い値を示しているが 定性的には実験結果をよく説明する結果が得られた. 加熱効果による圧力上昇については 理論解析は管路断面での平均温度を用いたのに対し 実験の場合の測定値は 流路管壁近くでの温度分布であることからクオリティの大きい場合には理論値と実験値とでずれを生じているが クオリティの小さい場合の一致は良好であった.
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