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1987 年度 実績報告書

除湿機能をもつ寒冷地用保温材の熱遮断性能低下に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62460097
研究機関北海道大学

研究代表者

福迫 尚一郎  北海道大学, 工学部, 教授 (00001785)

研究分担者 田子 真  北海道大学, 工学部, 助手 (50171682)
キーワード断熱材 / 水分移動 / 水分蓄積 / 激気透過 / 断熱性能低下 / 多孔質層内熱・物質移動
研究概要

1.実験装置の作製 本実験装置は, 試験部, 空気循環系, 冷却液循環系および温度補償部より構成されている. 試験部は, 縦1000mm, 横300mm, 厚さ100mmで, その空間に密度16kg/m^3のグラスウールを充填し, 両面に各6箇所, φ0.3mmクロメルアルメル熱電対を取りつけた. 冷却面は厚さ3mmの銅板にて製作し, 冷却面背後から10本の吹き付け管によりブラインを吹き付け, 壁温を所定の温度に保った. 冷却面とグラスウール層との間に, 20mmの通路を設けた. 定温室の温度および湿度は, ヒーターおよび加湿器により制御した. 試験部通路には, 温度・湿度を制御した空気を流した.
2.実験結果の概要 (1)今まで報告されたことがない, グラスウール内の非定常温度分布挙動の可視化が, サーモビュアーを用いることにより可能となることを見出した. (2)グラスウール内の温度勾配は, 冷却壁とグラスウールとの間隙内を流動する空気流速と増加とともに一般的に緩やかになる. なお局所的には, 空気流入部近傍の温度勾配(熱伝達率)が大きくなる. (3)自然対流(強制空気流量ゼロ)の場合には, 空気は上部より下部へ流れ, 局所的な温度分布の特性は, 強制対流の場合と逆転する. (4)冷却壁とグラスウール間の空気流速の増加にともない, グラスウール内に蓄積される水分量は減少する. すなわち, グラスウール内の熱通過量は減少し, 等価の熱伝導率は小さくなる. また, 流速に最適条件がある.
3.今後に残された課題 流入温度・湿度の条件を広い範囲に変化させる必要がある. サーモビュアの観察を, 横壁設置のまま行う方策を考える必要がある. 定温度よりの湿分流入の制御を正確に行なう必要がある.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 福迫尚一郎: 日本機会学会北海道支部第29回講演会, 講演概要集. (1988)

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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