研究概要 |
まず,実験に供する流れ場として同軸噴流ノズルを製作するとともに,レーザ励起蛍光法によって噴流中の渦構造を調べる流れ場の可視化装置を設計購入し,設置した. 可視化装置は以下の要素から構成されている. 1.アルゴンイオンレーザで発生させた514.5nmの光線をA/Oモジュレータで100μsのパルス光にした後,二枚の向い合った凹面円筒ミラーで多重反射させて幅50mmのスリット光を作る光学系. 2.よう素分子を含む噴流中のある断面における瞬間レーザ励起蛍光像を毎秒400駒撮影する. 画像入力系. 3.全体の作動を制御するコントロール系. 次に得られた画像から濃度分布を計算し,噴流の渦構造を画像表示したり連続して撮影された画像データを用いて各位置における平均濃度,変動濃度を求めるデータ処理プログラムを作成した. また濃度分布を求める際には,ガラスセルを用いて,レーザ光強度の不均一性を検定し,これを補正することにした. 今後は,完成した装置を用いて,外部流のある場合とない場合の噴流の渦構造の違い,それによってもたらされる物質輸送の違いを明らかにしていく.
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