研究課題/領域番号 |
62460102
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
渡部 康一 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (40051487)
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研究分担者 |
佐藤 春樹 慶應義塾大学, 理工学部, 専任講師 (70137983)
増田 重明 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (90051664)
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キーワード | 新作動媒体 / 熱物性 / 一般化状態方程式 / 冷媒 / 非共沸混合媒体 / 定圧比熱 / DVT関係 / 液体密度 |
研究概要 |
1.熱エネルギーを有効利用するためのシステムに作動媒体として利用することが可能であると考えられる流体に関して、その熱力学性質についての実測値情報の調査・収集を行い、体系的にまとめた。ここで取り上げた流体は、17種類のフロンである。 2.2成分系非共沸混合媒体R22+R114の熱力学状態方程式の開発を行い、各種組成における熱力学性質の計算を行った。 3.摂動法による熱力学状態方程式の基本関数の開発を昨年度に引き続いて行い、基準項の第2ビリアル係数および排除体積項を一般化し、高次の項は、物質依存性を表す相関式を開発することで、純冷媒の臨界密度以下の密度領域における熱力学性質の推算を可能にした。 4.液体密度測定装置を完成させ、フロン114、フロン152a、および、2成分系混合流体フロン152a+フロン114の飽和液体密度に関する測定値を得た。 5.流体の定圧比熱測定装置に、新たに開発した自動質量流量測定装置を加え、フロン114の液相域における定圧比熱を温度範囲257〜415K、圧力範囲0.5〜3.0MPaに55点の測定値を得ることができた。 6.純冷媒の熱力学性質をできる限り少ない実測値情報から、できる限り簡単にかつ高精度に導く計算法を開発し、16種類の作動媒体のヒートポンプサイクルの性能解析を行った。 7.上記計算法に基づき、フロン12、フロン152aフロン134aの熱力学線図として、圧力・エンタルピー線図を作成した。 以上の研究より、昭和62年以降継続して進めてきた新作動媒体の熱物性に関する一般化推算手法の開発に関する研究として、当初の目的を達成することができたと考えている。
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