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1988 年度 実績報告書

真空管ICに関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62460115
研究機関東北大学

研究代表者

横尾 邦義  東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (60005428)

研究分担者 佐藤 信之  東北大学, 電気通信研究所, 助手 (10178759)
小野 昭一  東北大学, 電気通信研究所, 教授 (00005232)
キーワードトンネル現象 / 共鳴トンネル / 真空IC / 絶縁薄膜 / マイクロ波管
研究概要

真空ICは、電荷輸送媒体としの真空の優れた特性を利用して、半導体デバイスを凌駕する超高速、高性能デバイスを開発しようとするせので、本研究は、このための陰極として、トンネル陰極の開発を行うことを目的としている。本年度は、昨年度に引き続いて良質の絶縁膜の形成と、金属-絶縁体-半導体(MIS)構造トンネル陰極アレーの作製とその動作特性の検討を行うことを研究の主目的とした。
1.Si基板上への絶縁体超薄の形成
分子層エピタキシー法により、昨年度はn-Si基板上に単結晶Al_2O_3を膜の成長が可能なことを示したが、今年度はその最適堆積条件の検討を行った。その結果、基板温度65℃近辺では単結晶γ-Al_2O_3膜が、750℃以上では単結晶γ-Al_2O_3膜が成長することを確認した。しかし、高温成長では同時にβ-SiCの形成も確認され、成長室及びガス供給系の清浄化が今後の重要な課題である。また、これと並行してSiO_2膜の形成を化学酸化法とプラズマパッター法を用いて行った。前者では酸化時間に依らず膜圧+数A°の良質のSiO_2膜の形成がXPSの評価より確かめられたが、後者での膜室はシリコンサブオキサイドであった。
2.MIS構造素子のトンネル電流特性
上記方法で形成した絶縁膜上に金属を堆積し、MIS構造アレーを作成し、絶縁薄膜中を透過するトンネル電流特性を測定した。化学酸化法によるSiO_2膜を用いて形成したMIS構造での主要な伝導機構はトンネル電流であることが確かめられた。また、膜圧+数A°の超薄膜を用いているにもかかわらず、絶縁耐圧は数Vと十分高く、MIM構造で一般に観察されるフオーシング現象は観測されなかった。良質な絶縁膜とで構成したSIMあるいはSIS構造が、今後のトンネルエミッター開発には、従来のMIM構造に比べて有効であると思われる。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] YOKOO,Kuniyosi: Digest of 1st Int.Conf.on Vacuum Microelectronics. 2.8 (1988)

  • [文献書誌] YOKOO,Kuniyosi: Digest of 1st Int.Conf.on Vacuum Microelectronics. 3.2 (1988)

  • [文献書誌] 大岸毅: 第49回応用物理学会学術講演会予稿集. 2. 7p-T-1 (1988)

  • [文献書誌] 横尾邦義: 電気学会、計測研究会資料. IM-88. 51-57 (1988)

  • [文献書誌] 横尾邦義: 真空. 32. 63-67 (1988)

  • [文献書誌] YOKOO,Kuniyosi: 2nd Int.Conf.on Vacuum Microelectronics. (1988)

  • [文献書誌] YOKOO,Kuniyosi: 2nd Int.Conf.on Vacuum Microelectronics. (1989)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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