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1987 年度 実績報告書

Key Predistribution Systemの実現と応用に関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 62460123
研究機関横浜国立大学

研究代表者

今井 秀樹  横浜国立大学, 工学部, 教授 (70017987)

研究分担者 松本 勉  横浜国立大学, 工学部, 講師 (40183107)
キーワード情報セキュリティ / 暗号 / 鍵共有 / KPS / 線形スキーム / 電子メール / ICカード / トランスピュータ
研究概要

本研究は,Key Predistribution System(以下,KPSと略す)の実現およびKPSの情報システムへの応用に関して,理論面・実際面から基礎的な検討を行うことを目的としており,本研究の昭和62年度の主な研究成果は以下のようにまとめられる. ここに,KPSは,一度も会ったことのない人(または装置)とでも,自分とその相手しか作れない秘密の暗号鍵を,通信を行わずに手軽に共有する方法であり,KPSの具体的実現法としては線形スキームと呼ばれる方法が有力である.
1.線形スキームの理論的検討:線形スキームにおいて,センタが生成する秘密の大規模行列G,及び,センタとエンティティが用いるID変換アルゴリズムRの具体的実現法を検討した. 特にRにはFEALという対称暗号系を構成要素とする高速で安全性の高い実現法があることを示した. また,従来,有限体上で定義されていた線形スキームを加群上に拡張し,より有効な線形スキームを構成することに成功した.
2.線形スキームの装置的検討:大量の演算を必要とするセンタアルゴリズムを効率よく実現するために,並列処理用マイクロプロセッサであるトランスピュータ十数台と追記型大容量光ディスク装置を核とする,センタアルゴリズム用装置を設計した. 現在,これを製作中である. また,各エンティティ用の秘密アルゴリズムのICカードによる実現法を数種考案し,対応するICカードのアーキテクチャの検討を行った.
3.KPSの応用:KPSを用いて電子メールを暗号化して送る方法を考案した. またKPSとICカード等を用いれば電子的な署名実現できることも明らかにした. 加えて,これらの応用を実験するための環境として,パーソナルコンピュータが参加するローカルネットワークを構成し,次年度の研究準備を行った.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 松本勉: 1987年暗号と情報セキュリティワークショップ論文集. 9-13 (1987)

  • [文献書誌] T.Matsumoto: Lecture Notes on Computer Science Springer. 293. 185-193 (1988)

  • [文献書誌] 松本勉: 電子情報通信学会技術研究報告(情報理論). 87-191. 13-18 (1987)

  • [文献書誌] T.Matsumoto: Proceeding of 10th Symposium on Information Theory and Its Applications. 101-106 (1987)

  • [文献書誌] 松本勉: 1988年暗号と情報セキュリティシンポジウム論文集. A-3 (1988)

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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