研究課題/領域番号 |
62460124
|
研究機関 | 工学院大学 |
研究代表者 |
南 敏 工学院大学, 工学部, 教授 (80146729)
|
研究分担者 |
来馬 孝治 沖電気工業, 画像通信技術部, 部長
篠原 克幸 工学院大学, 工学部, 講師 (40100309)
中村 納 工学院大学, 工学部, 助教授 (70100336)
高橋 静昭 工学院大学, 工学部, 助教授 (90100304)
|
キーワード | 文書画像 / 符号化 / ミクストモ-ド / 単語認識 / 文字認識 / フォント認識 / 電子図書館 / 図形プリミティブ |
研究概要 |
ミクストモ-ド通信に必須の領域分割を高速に処理するため、図形拡大および縮退用並列処理装置出力部を試作した。イメ-ジスキャナより入力した文書画像を処理し、数秒以内で(文書により処理時間は異なる)文字領域の抽出が可能であることを確認した。従来は領域分割を汎用計算機で処理していたため時間がかかったが、上記試作機によりこの処理を通信に要する実時間内に実施する見通しが得られた。 また活字フォントの認識に関し検討を実施した。従来は単語を認識して符号化し、受信側では単一フォントで文書を復元していたが、これを送信側で認識したフォントにおきかえることにより、原文により忠実な文書伝送が可能となった。さらにフォントの認識結果を利用して、日本語文書の論理オブジェクトを認識する技術について検討を進め、受信側で文書の再編集を行うこめの基礎資料を得た。これらフォント関連の成果はミクストモ-ド通信だけでなく、将来の電子図書館実現のための基礎技術として有用なものである。 本年度は本研究の完成年度であるので、これまでの研究の総合化をはかった。今まで得られた成果として、(i)文字領域および図形領域分割のためのアルゴリズム、(ii)文字を認識し、文字コ-ドおよび単語コ-ドで符号化する技術、(iii)線図形の図形プリミティブを認識し、これを用いて図形を符号化する技術、(iv)上記処理をミクストモ-ド通信で要請される時間内に実施する技術等がある。これらを集大成し、日本語文書および英文文書をミクストモ-ドで通信するシミュレ-ションを行い、符号圧縮比として、1/200〜1/300を実現し得ることを確認した。以上により、本研究の当初の目標はほぼ完成されたものと判断される。
|